「自分たちが現場で作った作品がオンエアできないんじゃないかとか、今日の『あさイチ』も出演できないんじゃないか、みたいなことも考える時期もありました」

こう胸中を明かしたのは松本潤(40)。11月10日、『あさイチ』(NHK)に生出演し、主演を務める大河ドラマ『どうする家康』について話すなかで、ジャニー喜多川氏の性加害の影響について触れた。

「大河の撮影期間中に大きな社会問題となり、世間が注視するなかでロケに臨んでいました。さらに二宮和也さん(40)の独立に際して、の今後に関する話し合いなども並行して行われていました」(テレビ局関係者)

岡田准一(42)や、生田斗真(39)の独立も発表されており、“退所ドミノ”が起きている旧ジャニーズ事務所。本誌は10月31日に、東山紀之(57)が新たなエージェント会社の社長就任を辞退すると報じた。

後任として白羽の矢が立ったのは、コンサルティング会社「スピーディ」の福田淳氏(58)だった。’16年からのん(30)のエージェントを務め、事務所からの独立騒動のため、露出が激減していた彼女を復活させた実績がある。

だが、所属タレントたちの反応はーー。

「福田氏の就任で対外的には旧体制からの移行をアピールできます。

しかし東山さんとは対照的に、ドライなビジネスマンというイメージが先行しているため、所属タレントの間では不安が広がっています」(前出・テレビ局関係者)

福田氏は社長就任に向けた準備を着実に進めているようだ。芸能関係者が明かす。

「社長就任に向けて、福田氏は自身の経歴を紹介する資料を事務所関係者に配布したそうです」

しかし、これが火種にーー。

「そこにはのんさんを立ち直らせた手法とともに、“手助けしたことで、当時経営していた会社がバッシングを受け、自宅の玄関や庭も荒らされた”と綴られていました。

これを受けてタレントたちから、『恨み節とも言えることを口にしているが大丈夫なのか』『敵が多そう』など今後を心配する声があがったのです」(前出・芸能関係者)

11月9日には福田氏がSMILE-UP.社で初めて社員を前に挨拶したという。

「福田さんは10月2日の会見を見るまで、旧ジャニーズに対して否定的な考えを持っていたと断言していたそうです。しかし『90歳まで舞台に立ちたい』と語っていた東山さんはタレント業引退を発表して被害者への補償会社の社長に専念することに。

また、役割を終えたら廃業すると経営者の藤島ジュリー景子さんも明言。“十字架を背負う”2人の決意に感銘を受け、就任を決意したといいます」(前出・芸能関係者)

■福田氏が語った新事務所のこれから

事務所の今後についても言及していたようだ。

「タレントたちと、良質なエンタメを作っていくためには社員の方々の力が不可欠と言い、“ぜひいろんな意見を聞かせてください”と言っていたそうです。

また今月中に新会社を設立し、来年4月までには会社を整えると宣言。挨拶の最後には、『やることは1つ、再生するしかない、ミラクルを起こしましょう!』などと、社員を鼓舞する言葉を連呼していたとか。福田さんが話していた時間は5分程度だったそうですが、熱量がすごかったといいます」(前出・芸能関係者)

福田氏はいわゆる“芸能事務所の社長”とは一線を画すようだ。仕事関係者はこう語る。

「福田さんはのんさんの現場に来ても業界関係者に積極的に挨拶することもなく、現場を寡黙に見守っています。

そんな彼が、渦中の旧ジャニーズ事務所の社長に就任し、熱っぽく語っていたからには相当な決意があるのではないでしょうか」

旧ジャニーズ事務所を再点検していくにつれて、福田氏の考えに変化が生じたようだ。

「これまで福田さんは、タレントが自ら契約した代理人に仕事を獲得してもらうハリウッド式のエージェントとして、のんさんをサポートしてきました。

いっぽうで、タレントたちが互いに影響を与え、グループとして魅力的なコンテンツを作り出してきた旧ジャニーズ事務所の長所も徐々に理解できるようになったようです。できることならば、もう一度団結しエンタテインメントを追求していけないかと考えているのではないでしょうか」(映像制作関係者)

事務所の今後の展望とはーー。

「まずは看板タレントたちを今まで以上に活躍させ、新会社に問題がないことを、世間や所属タレントたちにアピールしたいと考えているそうです」(前出・映像制作関係者)

木村拓哉(51)やSnow Man目黒蓮(26)など、幅広い世代に看板タレントがいる中で、あるグループがカギを握っているようだ。

「現在活動休止中の嵐です。東山さんは嵐のハワイでのデビュー会見にも同席し、気にかけてきました。活動休止中の大野智さん(42)も昔から少年隊を尊敬しています。

またジュリーさんは嵐の育ての親。性加害を認め、“負の遺産”と向き合うことを決めた二人が大切に育ててきた嵐のメンバーを特に重視しているといいます。

彼らに新たな活動の場を与えてメンバーたちの輝きを増すことが、なにより他のタレントたちに安心感を与えることができると考えているようです。それがさらなる退所ドミノを防ぐことにつながると確信しているそうです」(前出・映像制作関係者)

さらに「退所希望者引き留めのキーパーソンは松本さん」だと前出の映像制作関係者は続ける。

「嵐が旗頭となり改革を進めていくためにも、嵐の演出プロデューサーでもある松本さんに大きな期待を寄せているといいます。一部では、二宮さん独立の際に、グループのことを考え、“全面衝突した”と報じられたのも松本さんでしたから……」

新社長の“懇願”を受ける松本家康の影響力で新会社に天下泰平の、“ミラクル”が起きるのか。

編集部おすすめ