もしあなたが気になっている男性に、明らかに恋愛対象とは思われていないと感じられる言葉をかけられてしまったら……どうしますか?

 今回は、そんな経験をした女性のエピソードをご紹介しましょう。

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「うちのおばあちゃんに似てる」と後輩に言われて

 藤田舞子さん(仮名・31歳/会社員)は、最近部署に配属されたばかりの後輩・山本くん(仮名・26歳)に癒されています。

「山本くんはのんびりした性格で、明るく穏やかでどこか放っておけないタイプ。
気がつくと自然に面倒を見ちゃっているんですよね

 そんなある日、山本くんと休憩室のコーヒーマシンの前で偶然会ったので、しばらく雑談しながら一緒にコーヒーを飲んだそう。

「私が『来週、紅葉狩りに行くんだよね』と何気なく話したら、『え、紅葉狩りってすごく懐かしいです。よくうちのおばあちゃんが連れて行ってくれたんですよ』と山本くんが遠い目をしたんです。この時点でちょっと『ん、なんだこの会話の流れは?』と思いました」

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おばあちゃんに似てる
 さらに山本くんに「先輩って柿とかあんことかも好きって言っていましたよね? ちょっと前から思ってたんですけど、ホントびっくりするぐらいうちのおばあちゃんと趣味が同じなんですよね」と無邪気に言われてしまった舞子さん。一瞬笑いかけた表情が固まってしまいました。

 山本くんに、恋愛感情や特別な気持ちを抱いていたつもりはありませんでした。でも、自分がリアルに歳上なこともあり、「おばあちゃんに似ている」と言われたことが引っかかったそう。

必死でフォローされて、笑って流したけど

「その空気感を察したのか山本くんが『違うんです!』しどろもどろに言い訳をしだしたんです。『僕はおばあちゃんが大好きで、亡くなった時もわんわん泣いたぐらいで……。なんていうか懐かしいというか、先輩と話しているとホッとするって意味なんです』と。

 それを聞いて、こんなことで気分を害するのは大人げないとハッとした私は、笑顔で気にしていない素振りを貫き通すしかありませんでしたね」

 ですが、それからしばらくその会話が頭の中をループして止まらなくなってしまい、舞子さんは自分が「おばあちゃんに似ている」という発言に思いのほか傷ついていると気がつきました。

「結局山本くんは、私の中におばあちゃんの幻影を感じて懐かしんでいただけで、私のことを気に入って懐いてくれているわけではなかったんだ。それが分かってショックを受けてしまって。
その時に『実は私、山本くんのことが結構気になっていたんだな』と、切なくなりました。ですがおばあちゃんと思われている以上どうしようもないと思い、自分の気持ちに蓋をしたんです」

おばあちゃんキャラで開き直った結果

 そんなある日、山本くんがクライアントに重大な連絡ミスをしてしまいます。山本くんは謝罪などのリカバリー対応に追われて、落ち込んでいました。

「私にひとこと相談しなかった点は注意しましたが、山本くんの成長したい気持ちは伝わってきたので『ほら、懐かしい気持ちになるでしょ? 元気出して』と干し柿を差し入れしたんですよ

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干し柿
 すると山本くんはとても感動した様子で『先輩は本当に優しいですね。おばあちゃんに似ているとかじゃなくて、なんていうか“いつも帰りたくなる安心できる場所”みたいな感じで』と言ってきて……顔を赤らめて、明らかに照れている様子でした。

「あれ? おばあちゃんの雰囲気でほんわか励ましてあげようと思っていただけなのに、ちょっと様子が変わってきたぞ……どうしよう? なんて、こっちまで照れてきてしまって。しばらく2人でもじもじしてしまいましたね」

「もう他の女性とデートできない身体になりました」

 それから山本くんに「僕とも紅葉狩りに行ってくれませんか?」と誘われた舞子さん。初めて一緒に出かけた2人は、酒蔵見学をしたり、囲炉裏のあるお店で晩ご飯を食べたりと、渋いデートを楽しんだそう。

「そしたら山本くんが『先輩とのデートが最高に心地良すぎて、もう他の女性となんてデートできない身体になっちゃいましたよ。責任とってくれませんか?』と告白してくれて。しょうがないので責任をとることにしたんですよ(笑)」

 そうして交際をスタートさせた2人は、坐禅体験や、和菓子屋巡り、写経などを共にしながら、関係構築期をエンジョイしています。

「結局は私も山本くんもおばあちゃんみたいな趣味だったということで、とても仲良くやっています。最近はお茶専門のカフェに抹茶を飲みに行くことが私たちのブームなんですよ」と微笑む舞子さんなのでした。


<文・イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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