大人気少年漫画で、アニメ化や実写映画化もされている『テニスの王子様』。中でも2003年から始まったシリーズのミュージカルは大成功を収めています。


そんな同作のミュージカルに女優の藤原紀香さんが出演するというニュースが駆け巡り、ネットやSNSでは大盛り上がりを見せていました。

跡部瑛子に藤原紀香という“伝説”のキャスティング

10月3日に開幕したミュージカル『新テニスの王子様』The Fifth Stage。同日、公式Xアカウントは、人気キャラクター・跡部景吾の母親である跡部瑛子役を女優の藤原紀香さんが特別映像で出演すると発表し、その投稿は5万を超えるいいねを集めました。

跡部景吾はシリーズの人気キャラクターで、実力とカリスマ性を持ち、200人の部員を統べる氷帝学園テニス部の部長を務める役柄。そんな景吾の母親の跡部瑛子はさらに強烈なキャラクターで、元スパイであり、ペットは虎、武器はロケットランチャーを愛用し、強さと美しさを兼ね備えた女性です。

伝説の母親として原作ファンからも知られている跡部瑛子役に藤原紀香さんが抜擢され、公開された紀香さんのビジュアル写真はまさに原作の跡部瑛子そのものでした。

SNS上では「原作のイメージとぴったり!」「跡部のママ役にふさわしい人として真っ先に頭に浮かぶけれども、現実的なキャスティングは難しいと思われる藤原紀香に声をかけてくれた制作側に強く感謝したい」と大興奮のコメントが溢れていました。

国民的女優・藤原紀香の華麗なるキャリアと人柄

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藤原紀香さんと言えば、言わずと知れた国民的女優。ミス日本出身で、抜群の美貌とプロポーションを持ちながらも、関西出身らしい気さくで親しみやすい人柄でも知られています。映画やドラマはもちろん、バラエティ番組など幅広いジャンルで活躍の場を広げてきました。

また、人道支援などの社会貢献活動にも積極的に取り組み、美や健康に対する探究心やライフスタイルにも多くの支持が集まっています。現在54歳とは思えないほど若々しく、その美しさを保ち続けている点も、多くの人々にとって憧れの存在となっています。

そんな紀香さんはプライベートも世間からよく注目を集めてきました。2006年にお笑い芸人の陣内智則さんと婚約を発表。
翌年の結婚披露宴はテレビ放送されるなど異例の注目度でしたが、その後に陣内さんの不倫がきっかけで離婚に至りました。

しかしその後2016年には歌舞伎俳優の片岡愛之助さんと再婚し、今や梨園の妻として愛之助さんを支える立場になっています。

陣内さんとの離婚時には「女優としてのプライドが許さなかったのだろう」とする見方があったり、愛之助さんとの再婚時には「女優として第一線にいた人が梨園の妻を務められるのか」との疑問の声があったりと、国民的人気女優が故にそのプライベートにはさまざまな意見があったのも事実です。

梨園の妻として挑んだ“新たなステージ”

「イメージぴったり!」人気“ジャンプ漫画”の舞台に54歳“梨園の妻”出演に5万いいね!話題のキャスティングに多くの支持が集まるワケ
画像:株式会社オリエンタルダイヤモンド プレスリリースより
しかし近年の紀香さんは90年代から2000年代と比較すると表に出る仕事のペースは落としつつも、完全に表舞台から姿を消すわけではありません。

女優業と梨園の妻業を両立し、先輩方から熱心にしきたりやルールを学び、御贔屓筋への挨拶周りやお礼、ロビーでの来場客への挨拶を徹底するなど、愛之助さんのために奔走していることが報じられています。梨園の妻としての評価も上昇しており、愛之助さんもたびたびメディアの前で夫婦仲の良さや紀香さんへの感謝の意を述べています。

すでにキャリアを確立していながらも、45歳を過ぎてからまったく新しい環境に身を置き、新参者として方々に頭を下げながらイチから学び直すという行動は、なかなかできることではないでしょう。

しかし紀香さんの前向きでポジティブな性格や、何事にも一生懸命に取り組む真面目さは梨園の妻向きと言えます。また、表舞台からパッタリ姿を消すことなく、女優業やライフワークのボランティア活動も続けながら自分らしさを追求。

抜け目なく努力しながら紀香流の梨園の妻スタイルを確立し、継続することで多少のバッシングや疑問の声をはねのけ、周囲や世間を納得させているのは「さすが藤原紀香」といったところです。

跡部瑛子とリンクする“ノリノリノリカ”の生き様

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画像:株式会社U-NEXT プレスリリースより
そこに来て今回のミュージカル『新テニスの王子様』The Fifth Stageでの跡部瑛子役というキャスティング。不倫した夫をすぐに断ち切ったことで本当に愛する人と出会い、年齢を重ねても美しさと自分の信念を成熟させ、周囲が騒いでも真面目にストイックに自分の選んだ道で精進し続ける紀香さん。

我が道を貫く跡部瑛子と紀香さんの生き方がリンクしていることからも、今回の盛り上がりに繋がっているのでしょう。


また、紀香さんと言えば2014年に開設されたブログも人気で、現在は「藤原紀香 徒然はんなり日記」に変わっていますが、以前は「氣愛と喜愛でノリノリノリカ」というタイトルで知られていました。この紀香さんを国民的人気女優たらしめているノリの良さも健在。

10月4日には自身のインスタグラムで「本日10/4は息子が生まれた日」、「景吾、お誕生日おめでとう」と跡部瑛子の私事として息子跡部景吾の誕生日を祝っていました。

こうしたファンサービスやエンターテインメント精神を忘れない紀香さんに対して、「2.5次元への理解がすごい」「本当にあの藤原紀香がテニミュに出てくれるんだ」「どこまでいってもノリノリノリカ」と感動していた原作ファンも多かったようです。

50歳を超え、さらに成熟した大人の女性として自分らしさを貫いている藤原紀香さん。今回のキャスティングが注目を集めたのは、こうした紀香さんの人間性やこれまでの生き方が多くの人に支持されているからなのでしょう。

<文/エタノール純子>

【エタノール純子】
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中
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