牛丼チェーン「松屋」をはじめ、いろいろな飲食店を展開している株式会社松屋フーズホールディングス。あまり知られていないが、「松軒中華食堂」というラーメン業態にも参入している。
2017年8月に1号店をオープンするなど、比較的新しいブランドと言える「松軒中華食堂」ではあるが、一時閉店中の店舗を含めて、首都圏メインに10店舗しか出店していない。さらには、狛江店や下総中山店など、繁華街ではない地域に出店しているため、全国的な知名度は低い。

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 ただ、「松軒中華食堂」はラーメンチェーンの中でもコスパに優れており、とりわけちょい飲みにおけるポテンシャルはかなり高い。ちょい飲みの穴場でもある「松軒中華食堂」で飲んでみた。※以下、価格はすべて税込・取材時のものです。

財布に対して友好的なお店

 溝の口店に足を運んだ。平日の夕方ごろに入店したが、夕飯時には早い時間帯のため、客席はあまり多くなく、静かに飲むには丁度いい。

 松屋同様、こちらも券売機で購入しなければいけない。後述するが、お替りなどの追加注文をする際には、席を離れてもう一度券売機に行かなければいけないため、若干の面倒くささを覚えた。

「松屋」の“隠し玉ラーメン店”でちょい飲みしたら「コスパ良すぎて絶望」。350円おつまみが、食べても食べても減らない
券売機
「醤油ラーメン」(630円)や「焼豚炒飯(スープ付)」(580円)、「生ビール」(330円)など、財布に対してとても友好的。安すぎるため、余計に注文してむしろ高くついてしまわないよう、自制心のフル稼働が求められるレベルだ。

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メニュー表

実際に注文、ビールのグラスはややスリム?

「醤油半ラーメン」(330円)、「餃子(3個)」(200円)、「おつまみ4点盛り」(350円)、生ビールを注文した。ちなみに、ラーメンとセットで餃子を注文したため、餃子は10円引きされている。

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プレート1
 席についてすぐに「おつまみ4点盛り」とビールが用意された。
ここも松屋よろしく、料理は店員さんが運んできてくれるわけではなく、キッチン近くのカウンターまで取りに行かなければいけない。複数の料理を注文すると、何度かカウンターに行かなければいけない。また、料理の乗ったプレートを持ち、自分の席まで運ぶのは地味に怖い。そのあたりは手間に感じた。

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グラスはややスリム
 ビールは中ジョッキと呼ぶにはややスリムではあるが、値段のことを考えれば気にならない。

もはやオードブル、350円のスピードメニュー

 今回注文した料理の一番の問題児「おつまみ4点盛り」について、いろいろ語っていきたい。とにもかくにも量が多すぎる。400円以下のスピードメニューは小鉢に入っているのが居酒屋の相場だ。ただ、大きめの皿にキムチ、メンマ、ハルピン漬けがいずれもどっさり。もはやオードブル。一般的な居酒屋であれば適量であるはずの味玉に、物足りなさを覚えるほどの錯覚に陥った。

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あまりにも量が多すぎる
 味に関しては、キムチは辛さも臭みもなく、メンマもクセは少なく、ハルピン漬けも塩味がほど良い。味玉はそこまで味がしみておらず、少々残念ではあったが、全体的に味は濃くなく食べやすい。


コスパ抜群だけど、明らかに1人前の量ではない

 とはいえ、1人で食べる量ではなく、食べても食べても一向に量が減らないことに絶望感が芽吹く。ラーメン二郎でイキってマシマシを注文してしまい、後半は涙目になりながら麺やモヤシを食べ進めた10年前の苦い記憶を思い出した(無事に完食はした)。

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キムチもどっさり
 もちろん、量が多いことは嬉しい。ただ、明らかに1人前の量ではない。1人飲みで注文する場合、ある程度の覚悟が求められる。仮に1人で「おつまみ4点盛り」を注文したのであれば、店にとっては利益の出ない迷惑ムーブにはなってしまうが、食べ物は「おつまみ4点盛り」のみで良い気もする。

優しい味の昔ながらの中華そば

 次に「醤油半ラーメン」と「餃子(3個)」のレビューをしたい。「醤油半ラーメン」は半ラーメンだけあって量は多くない。2次会、3次会など、小腹が空いたタイミングに食べるには丁度良い量だ。

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昔ながらのやつ
 また、味は“昔ながらの中華そば”的なホッとする仕上がり。しょっぱすぎず、甘みがほんのり香る、お酒を飲んだ後に飲みたくなるスープがたまらない。麺もツルっとしており、とても食べやすい。

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ツルツルすぎてテカっている麺

頼りになる友達みたいな餃子

「餃子(3個)」は皮がモチっとしており、弾力がある。餡は肉よりは野菜の風味が強い。食感を感じられるほどにザク切りにされたキャベツは、噛めば噛むほど甘味が出てくる。


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パリッよりはモチッな餃子
 また、ニラとニンニクに存在感があり、ガツンと来るパンチのある味で、ビールやハイボールの相性は抜群。愚痴をこぼした時に一緒に怒ってくれる友達のような、そんな心強さをこの餃子から感じた。

「松屋」の“隠し玉ラーメン店”でちょい飲みしたら「コスパ良すぎて絶望」。350円おつまみが、食べても食べても減らない
頼りになる友達のような味


対「おつまみ4点盛り」の助っ人

 ちなみに、「おつまみ4点盛り」のHPがなかなか減らないため、お替りとして「レモンサワー」(290円)も招集。やはり券売機に行って注文をし、ほどなくしてカウンターまで取りに行くのは面倒だ。ただ、「おつまみ4点盛り」に苦戦している筆者にとっては心強い助っ人であり、なにより 300円を切っているため、カウンターに向かう足取りはとても軽かった。

「松屋」の“隠し玉ラーメン店”でちょい飲みしたら「コスパ良すぎて絶望」。350円おつまみが、食べても食べても減らない
300円を切るレモンサワー
「おつまみ4点盛り」は困惑させられたが、コスパの優等生と言ってもいい。まだ見ぬお得なメニューも潜んでいそうなので、「松軒中華食堂」はポテンシャルの塊かもしれない。

<写真・文/望月悠木>

【望月悠木】
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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