「二分の一成人式」の気持ち悪さ。親を泣かせたがる演出の数々

「二分の一成人式」の気持ち悪さ。親を泣かせたがる演出の数々
※写真はイメージです(以下、同)
「二分の一成人式」なるものがあるのを知っていますか? 近年、小学校に普及しているこの行事に対するある違和感について、二児の母であるライターの堀越英美堀さんが、自著『不道徳お母さん講座 私たちはなぜ母性と自己犠牲に感動するのか』(河出書房新社)で綴っています。

※以下、『不道徳お母さん講座』より一部を抜粋し、著者の許可のもと再構成したもの。

◆大人が考えた感謝のセリフを子供が棒読み

 我が家の長女も噂の「二分の一成人式」に参加することになった。ここ十数年で急速に普及した小学校行事なのでご存知ない方もいるもしれないが、二分の一成人式とは小学校4年生の子供たちが親への感謝を読み上げたり、将来の夢を語ったりする親子参加型の学校行事で、親ウケがいいそうだ。

 一方で、被虐待児や死別・離別家庭で育った子供、両親のいない子供への配慮の欠如といった問題も、識者によって指摘されている。「練習がめんどくさい」以外にも、何かと問題を抱えた行事なのだ。

 私が参加した「二分の一成人式」は、一人一人が親への感謝作文を読み上げる代わりに、教師が用意した「親への感謝」シナリオを群読で暗唱するスタイルで進められた。大人が考えた感謝のセリフを我が子が棒読みしているのを聞かされても、さすがに10年以上子育てしているスレッカラシの親たちは感動して涙したりはしない。子供たちも怒られない程度に、控えめな半笑いを浮かべている。

 群読が終わると、お返しに親たちがあらかじめ指示された当たり障りのないJ-POPを合唱する。中年が歌うJ-POP、ありがたかいか? 多くの親が口パクでごまかし伴奏ばかりが目立つ中、これ以上に寒々しさに拍車をかけてはいけないと、まじめに歌ってしまう自分が悲しい。...続きを読む

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