
好きだから一緒になりたい。その思いだけで突っ走ると、「日常生活」や「人生の計画」などを見落としてしまうことがあるのだ。
夫は子どもをほしがり、自身はいらないと思っていたという女性の話を聞いた。
◆一気に盛り上がって結婚
「恋愛期間は1年くらい。特に短いわけでもなかった。ただ、その間、徐々に気持ちが盛り上がっていって、この人がいなければ生きていけないというような気持ちになっていきました」
そう話してくれたのは、カナコさん(仮名・37歳)だ。
33歳のころ、一生できる趣味をと音楽教室に通い始めた。そこで知り合ったのが2歳年下の彼、リョウタさん(仮名)だった。
「ふたりともチェロを習っていたんです。チェロに触るのも初めてという初心者クラス5人だったので、何度か通ううちにみんな親しくなって帰りに居酒屋に行く関係に。20代から40代、社会人ばかりで楽しかった」
彼が最年少、次に若いのがカナコさんだった。自宅の方向も同じだったため、ふたりはさらに親近感を覚えるように。
「1年ほどたったころ、彼がつきあってほしい、と。私は特に彼を男として意識していなかったんですが、音楽教室に通うきっかけがそれまでつきあっていた人と別れたことだった。しばらく恋などしたくないと思っていたんです。