
まずは午前中に阿里山森林鉄道の鹿麻産駅で出発セレモニーを開催。続いて、ヒノキ造りの客車を引いたSLが竹崎駅に向かって出発進行、参加者らは自転車で満竹サイクリングコースをSLを追いかけるように走り始めた。
このほか、平地路線から山岳路線へ切り替わる竹崎駅では、機関車の転車台の役目をする「三角線」の見学会も行われた。
世界遺産に登録されている山岳鉄道は、ループ線、スイッチバック方式、アプト式など5方式のいずれかだが、阿里山森林鉄道はこのうち4つの方式を用いた鉄道で、インドのダージリン・ヒマラヤ鉄道と並んで世界でも貴重な存在だ。
嘉義管理処は、阿里山鉄道は台湾林業100年の歴史の象徴であるばかりでなく、世界的に認められるだけの十分な文化的価値を持つ鉄道だと自信のほどを示す。
もっとも台湾は国連加盟国ではないため、世界遺産申請は事実上困難だ。しかし、林務局では台湾唯一の登山鉄道の特色維持と保全のため努力を続けたいとしており、今回のようなイベントをきっかけに、阿里山森林鉄道の魅力をもっと多くの人々に広く知らせたいとしている。