(台北 31日 中央社)今年の旧正月映画「大稲テイ(=土へんに呈)」が台湾で30日公開された。監督は夜市を舞台にした台湾語映画で1億4000万元の興行収入を記録した「鶏排英雄」の葉天倫。
今回の「大稲テイ」も撮影に4年と2億元を投入した力作だ。(1台湾元=3.38円)

大稲テイは現在の台北市街北西部で、昔は万華を引き継いで台北で最も繁栄した地域。今でも買い物客でにぎわう迪化街一帯は日本統治時代のレトロな街並みが残っており、観光スポットとしても魅力的だ。

主人公を演じるのは“台湾のジム・キャリー”との異名を持つ名物司会者のジューグーリャン(豬哥亮)。劇中、クリス・ワン(宥勝)を伴い、1920年代全盛期の台北・大稲テイへとタイムスリップ、当時の人々と交流する。2人は大正時代の台湾で、「皇太子(昭和天皇)様の台湾行啓」、「蒋渭水先生の台湾議会設置請願運動」など日本ともつながりの深い歴史的事件を目の当たりにする。


新作「大稲テイ」を通して葉監督は、未来へとパワフルに突き進み、理想に燃える黄金時代の台湾の人々の前向きなエネルギーを笑いとともに現代台湾の観客に届けることができればと語っている。

(徐卉/編集:谷口一康)