大稲テイは現在の台北市街北西部で、昔は万華を引き継いで台北で最も繁栄した地域。今でも買い物客でにぎわう迪化街一帯は日本統治時代のレトロな街並みが残っており、観光スポットとしても魅力的だ。
主人公を演じるのは“台湾のジム・キャリー”との異名を持つ名物司会者のジューグーリャン(豬哥亮)。劇中、クリス・ワン(宥勝)を伴い、1920年代全盛期の台北・大稲テイへとタイムスリップ、当時の人々と交流する。2人は大正時代の台湾で、「皇太子(昭和天皇)様の台湾行啓」、「蒋渭水先生の台湾議会設置請願運動」など日本ともつながりの深い歴史的事件を目の当たりにする。
新作「大稲テイ」を通して葉監督は、未来へとパワフルに突き進み、理想に燃える黄金時代の台湾の人々の前向きなエネルギーを笑いとともに現代台湾の観客に届けることができればと語っている。
(徐卉/編集:谷口一康)