
冒頭で「未払いの運賃があってそれをお返ししようという手紙ではありませんが」とユーモラスな断り書きで始まる手紙では、バス運転手の名前を数人挙げ、称賛の言葉が書き綴られている。
その一人は毎朝毎夕、乗客に「おはようございます」「さようなら」と声をかける李和達さん。時には車内で人生について語ることも。李さんからは大きな啓発を受けたと生徒たちには評判の運転手さんだ。
もう一人は王俊雄さん。ある時、マナーの悪い乗客が車内で飲み物をこぼした上に、ふざけながら下車した。これを見た他の乗客たちは、降りるまでは飲み物でベタついた床を我慢して乗っているしかないと覚悟した。その矢先、王さんはバスをいったん止め、床をきちんと掃除した。生徒らは運転手さんの行動に大変感心したという。
公車処では、この手紙からうかがえるように、多くの生徒たちにとって通学で利用するバスが高校3年間で重要な存在となっているとし、将来、またバスに乗った時には自分の青春時代を思い出してほしいとした。
同処では態度の面で不足な点のある運転手も一部おり、改善に努めていくが、大部分の運転手は日々より良いサービスに努めており、市民の支持が得られればと話している。
(黄国芳/編集:谷口一康)