
豪華な顔ぶれのこの映画では、日本から来たAV女優を現実そのままに波多野が演じ、そのマネージャー役にタクヤさんが扮して、主人公らとのストーリーが展開する。また、お笑いコンビの浩角翔起は某日本AV男優似だという浩子(ハオヅ)がアダルトビデオ店の店主を、阿翔(アシャン)が常連客を演じる。
見どころは、これまで蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督と組んできた台湾版アカデミー賞・金馬奨の主演男優賞受賞者、李康生の演技。日本で日本料理の腕を磨き、台湾に戻って店を開くという役どころで、カノジョ役の紀培慧と波多野の2人とはそれぞれラブシーンもあるという。
潘監督は “食色性也”(食欲と性欲は生まれながらの本性)という言葉もあるように、この映画には人間の欲望をテーマとして織り込んでいると語る。紀は27日米公開のSFアクション「トランスフォーマー/ロストエイジ」にもゲスト出演している。
注目されるのはやはり日本人の波多野とタクヤさん。2人とも映画初出演で役をこなすため来台して演技の特訓をしたという。波多野は初めは言葉が通じずとても緊張したが、今は中国語で自己紹介できるようになったと語った。タクヤさんのほうは会見場でも波多野のマネージャーになりきり、記者らの質問に対応、会場の笑いを誘った。
潘監督は、男優らが波多野に初めて会った時にはなぜか顔を赤らめ、子供が何か悪いことをして見つかった時のようだったと明かした。また、波多野が演技に対してとても真面目に取り組んでおり、この映画が彼女自身にとって良い転機となるだろうと語った。
(鄭景ブン/編集:谷口一康)