(台北 25日 中央社)台湾で1万部以上を売り上げるヒットを記録し、昨年には日本語版も発売された台湾女子高生の制服を描いた人気イラスト集「制服至上」。著者の蚩尤(しゆう)さんは中央社のインタビューに「これからも台湾をテーマに描いていきたい」と語り、今後の活動に向けて意気込みを見せた。


貞本義行、桂正和、空山基、ロッキン・ジェリー・ビーンなど日本の作家から多大な影響を受けたという蚩尤さん。「自分の生まれた土地を描いてみたかった」として、同人分野で台湾独自の文化を描き評価を受けると同時に、2009年から台湾の歴史などを題材にした漫画雑誌でも連載。2012年に出版社から依頼を受けたことをきっかけに制服至上の製作が決まった。

台湾の制服について蚩尤さんは、デザインや色使いなどに「南国ならではの味わいがある」として日本との違いやその魅力を述べた。また、「北部の高校の制服は日本統治時代の様子を残しているが、南部はキリスト教といった西洋文化の影響が強い」など、地域差があることも特徴の1つだという。

今月29日から東京都内で日本初個展が開催。
来年6月にはシリーズ最後となる第3弾の出版も予定している。次回作の詳細はまだ明かせないとしながらも、台湾、そして日本にも関係するテーマを考えているとした。

作品のヒットで台湾のみならず日本の出版社からのオファーも増えつつある蚩尤さん。将来的には「作品をプロデュースする側にまで活動の幅を広げていきたい」と夢を語った。

(杉野浩司)