(台北 6日 中央社)台北市は来年開幕する「ワールド・デザイン・キャピタル台北2016」(WDC台北2016)を前に、新たなバス待合所を導入する計画を進めている。一方で、すでに設置が始まっている新デザインの待合所には「ひどい設計」などの批判が噴出。
これに対しWDC台北2016の呉漢中執行長(代表)は5日、関係各所と再度協議し、改良を検討するとした方針を示した。

批判の原因は、バス停に設置されている椅子の向き。道路に背を向けて座るように配置されており、バスの接近を確認しにくくなっているためだ。文化局の倪重華局長も議員からの質疑に対し「確かに失敗した設計だ」と機能性の低さを認める発言をしている。

椅子を反対向きに配置した理由について呉執行長は、車いす利用者の利便性を考慮したためだと説明。車いすの停車スペースを設けるために椅子を車道側に移動させる必要があり、事故防止のために通路側に向いて座るように設計したという。


バスの到着を確認しにくいとの指摘に対しては、バス停の内部に運行状況を案内する掲示板のほか、バスに乗車を知らせるボタンも設置しており、機能性も考慮に入れていると述べた。

同市が新たなバス停のデザインに費やした金額は222万台湾元(約816万円)。これまでに導入した116カ所のうち7カ所に反対向きの椅子が設置されている。

(游凱翔/編集:名切千絵)