(台北 13日 中央社)台湾では15日、1987年7月15日の戒厳令解除から30年を迎える。与党・民進党の党主席(党首)を兼務する蔡英文総統は12日、同党主催の記念行事のPR会見に出席。
この歴史的な節目を記念する意義について、「この国がかつて犯した誤りを反省し、得難い自由と民主を全力で守ることにある」との考えを示した。

蔡総統は、「過去と向き合ってこそ未来を切り開くことができる」などとして、イベントを通じて台湾の民主化の歩みを知ってもらえればと期待を示した。

世界史上最長とも言われる台湾の戒厳令時代(1949~87年)には、政治活動や言論の自由が厳しく制限され、多くの市民が政権批判などで逮捕、投獄された。また、国語(中国語)普及政策の下、方言の使用も学校などで規制され、消滅が懸念されていた。

民進党主催の戒厳令解除30年記念行事は、14~16日まで中部・台中文化創意産業園区で行われる。関連写真、資料の展示やドキュメンタリー映像作品の上映のほかに、当時放送などが禁じられた曲をインディーズバンドが歌う音楽イベントなども予定されている。


(葉素萍/編集:羅友辰)