(台北 21日 中央社)電子機器受託製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業は21日、北部・新北市で董事会(取締役会)を開き、シャープ取締役の劉揚偉氏を次期董事長(会長)に選任した。来年1月の総統選に向け、最大野党・国民党からの出馬を目指す郭台銘会長は退任し、取締役に降任する。


半導体のエキスパートとして郭氏の信頼が厚い劉氏。聯華電子(UMC)傘下のIC設計会社、聯陽半導体(ITE)創業メンバーの一人で、同社の米子会社で副総経理(副社長)を務めたほか、ICメーカー、プリンストンテクノロジー(普誠)の総経理(社長)などを歴任。鴻海入社後は、郭氏の特別アシスタントなどを経て、半導体部門のトップに就任していた。

今後鴻海の経営は事実上、同日付で新たに発足した9人体制の経営委員会に引き継がれる。同委には、同社の呂芳銘副総裁のほか、黄秋蓮最高財務責任者(CFO)らが名を連ねた。

(鍾栄峰/編集:塚越西穂)