(台北 19日 中央社)蔡英文総統は18日、国際的な医療学術集会の参加者を集めた夕食会に出席した。あいさつで世界保健機関(WHO)年次総会から排除されている台湾の現況に触れた蔡総統は、中国が政治的な理由で台湾の参加を再三阻んでも、台湾の医療分野における実力と貢献を奪うことはできないと強調した。


その上で、台湾の国民健康保険や長期介護などは世界の医療界と分かち合える貴重な経験であるとの見方を示し、「喜んでこれらの経験を他国と共有する」と述べた。

学術集会は英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルと米国ヘルスケア改善協会が共催する「医療の質・安全国際フォーラム」のアジア太平洋地域年次総会。19、20両日にわたって台北市で開かれる。国連に加盟していない立場で開催地に選ばれたのは台湾が初めて。今回は25カ国・地域から約1200人が参加する。

台湾のフォーラムを担当した医院評鑑・医療品質策進会の林啓禎董事長(会長)によると、運営側は台湾の医療の質や積極性などを高く評価。
中国がこれまで数度にわたってフォーラムにおける「台湾」の名称を変更するよう求めたがこれを拒否し、2年前に台湾を開催地にすることを決めたという。

(張茗喧/編集:塚越西穂)