(東京中央社)日本の新天皇誕生を国内外に知らせる「即位の礼」を祝おうと、皇太子時代の昭和天皇による台湾行啓の際に植えられた桜などの苗木が台湾から日本に贈呈される。東京都内で19日、目録の贈呈式が行われた。
目録を受け取った安倍晋三首相の母、洋子氏は寄贈された桜が成長し、台湾と日本の関係がより発展することに期待を寄せた。

日本統治時代の1923(大正12)年、後に昭和天皇となる皇太子裕仁親王が台湾を訪問。この際、台湾の人々が歓迎の意を込めて桜を植えたほか、裕仁親王が屏東に竹を、台南にガジュマルを自ら植樹。これらの苗木を「里帰り」させ、即位の礼を祝うため、台湾と日本の有志によって「桜里帰りの会」が立ち上げられた。名誉会長を台湾側は李登輝元総統夫人の曽文恵氏が、日本側は洋子氏が務めている。

これらの苗木が日本に入るには検疫などの手続きで時間がまだかかるため、22日の即位の礼を前にした19日、目録が先に贈呈された。
日本側の会長である外交評論家の加瀬英明氏によれば、苗木が届くのは来年春ごろになる見通し。皇室ゆかりの場所に植えられるという。

式典には謝長廷駐日代表(大使に相当)も出席。今回の活動の意義は桜の里帰りというだけでなく、台湾と日本の絆が永遠に続くことの象徴にもなると語った。

(楊明珠/編集:楊千慧)