
総統府に近い台北賓館には献花台が設置され、蔡英文総統が空軍司令部の将兵約400人と共に花を手向けた。会場には殉職者の生前の事績などを紹介するパネルが用意され、蔡総統はその一つ一つに見入った。悲嘆に暮れる沈夫人の姿を見つけるとそっと肩を抱き、慰めの言葉をかけて哀悼の意を示した。献花台は4、5両日の午前9時から午後9時まで一般開放される。
台北101は外壁に張り巡らされた網状のLEDライトを利用して追悼メッセージを発信。「全国民はあなた方の家族です」「一生かけて私たちの家を守ってくれたことに感謝します」などの文字が夜空に浮かび上がった。台北101は、長年台湾の安全を守るために努力してくれたことに敬意を表したいとしている。
最大野党・国民党は市内の党本部ビル前で追悼式を実施。呉敦義主席(党首)や党幹部、退役将校らが参加した。ハンカチで何度も涙を拭った呉氏は言葉を詰まらせながらあいさつし、国家の安全のために尽くしてくれた国軍に感謝するとともに、同様の事故が二度と起こらないよう願った。
(呉柏緯、陳俊華、余祥、陳冠廷/編集:塚越西穂)