(桃園中央社)中央感染症指揮センターの指揮官を務める陳時中衛生福利部長(保健相)は29日、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される日本に対する感染症渡航情報を引き上げるか否かについて、集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から下船した乗船者の健康状態や感染症の日本への影響に基づいて判断するとの見解を示した。同日午前、北部・桃園市で報道陣の取材に応じて述べた。


感染症渡航情報は海外で感染症が発生した際、現地の状況に応じて衛生福利部(保健省)が発表する渡航アドバイス。現地での一般的な予防措置の順守を求める「レベル1」、予防措置の強化を促す「レベル2」、不要不急の旅行を避けるよう勧告する「レベル3」の全3段階。同センターは25日、感染リスクが高まったとして韓国をレベル3に引き上げたが、日本はレベル2に据え置かれている。

これについて陳氏は、日本の総人口と現時点における感染拡大の速度、感染者数から見れば「まだその状況ではない」とした上で、ダイヤモンド・プリンセスの乗客の一部は自国に戻った後に感染が確認されているとも指摘。引き続き状況を観察する意向を示した。

一方、外交部(外務省)が28日に更新した渡航警戒情報では、北海道に不要不急な渡航の自粛を求める「レベル3」が、日本全域に渡航の再検討を求める「レベル2」が出されている。


(邱俊欽/編集:塚越西穂)