(台北中央社)新型コロナウイルスの新規感染者ゼロの継続を願い、「キープ・ゼロ、ビー・ヒーロー」と題したコンサートが20日夜に無観客での生配信形式で開かれ、アーティストが台湾6カ所から数字の「0」を描くようにリレー形式でパフォーマンスを披露した。主催した台湾の非政府組織(NGO)中華文化総会によれば、インターネット配信での最高同時視聴者数は70万人に達したという。


台北を皮切りに、時計回りに東部・台東、南部・高雄、中部・台中、北部・新竹と順番に結び、最後に再び台北に戻ってくるという形で、アーティストがそれぞれ現地から歌を届けた。出演したのはロックバンド、ファイヤー・イーエックス(滅火器)やラッパーのLeo王(レオワン)、台湾原住民(先住民)アミ族出身の歌手スミン(舒米恩)、プユマ族出身の歌手サミンガ(紀暁君)、インディーズバンド、ビシウグループ(美秀集団)など。

台北市の総統府前広場でトリを飾ったファイヤー・イーエックスのサム(楊大正)はステージ上で、「長い間パフォーマンスをしていなかった。今日はステージに戻れてうれしい。無観客でのライブは慣れない」と話し、観客を入れた会場でのコンサートが早期に実現するよう期待を寄せた。

中国語で「愛している」を意味する「我愛你」(ウォーアイニー)と発音が似ていることから、5月20日(520=ウーアーリン)は愛を伝える日とされている。
文化総会の李厚慶副秘書長はこの日のコンサートについて、愛を伝える意味を象徴するだけでなく、音楽の力を通じて防疫関係者にエールを送ることができればと語った。

同日夜、文化総会の呼びかけで台湾各地のホテルやランドマークなどでライトアップが行われ、「HERO」の文字やハートの模様などが映し出された。

(鄭景ブン/編集:名切千絵)