(台北中央社)韓国瑜高雄市長に対するリコール(解職請求)が6日に成立した。これを受けて蔡英文総統は同日、自身のフェイスブックを更新し、市民が民主的な権利を行使し、台湾の民主主義が一歩前に進んだと称賛するとともに、この結果は全ての政治家への戒めであり、「市民はわれわれに与えた権力を取り上げられる」とつづった。


与党・民進党の広報担当・顔若芳氏も同日、リコールは憲法が国民に与えた基本的権利だとした上で、市民が民主的な制度を通して下した決定を尊重し、敬意を表する同党の姿勢を強調。また、仕事や学業などで他県市に住んでいる高雄出身の若者が投票日前夜から当日にかけて続々と帰省し、公民権を行使したことは尊敬に値するとし、若い世代が鍵となる役割を担ったとの見方を示した。

一方、韓氏が所属する野党・国民党の江啓臣主席(党首)は同日、「投票結果を尊重する」と述べ、同党と韓氏にチャンスをくれた市民への感謝と、市民の期待に応えられなかったことへの遺憾の意を表明。市政府の仕事ぶりは市民に伝わっているはずだとし、韓氏の欠員を補う選挙に向けて適切な候補者を探し、信頼回復に努めたいと話した。

(温貴香/編集:塚越西穂)