(台北中央社)最大野党・国民党は14日、中国福建省のアモイで開かれる「海峡フォーラム」について、「政党の形式では参加しない」と発表した。党重鎮の王金平元立法院長(国会議長)を団長とする党代表団の派遣を予定していたが、中国の国営放送、中国中央テレビ(CCTV)が「大陸に和解を申し入れに来る」と報じたことで、党内部から反発の声が上がっていた。
同党は不参加の理由を「両岸(台湾と中国)全体の雰囲気が双方の交流、対話にとって利益にならないため」だと説明した。

同党が14日夕、記者会見を開き発表した。

海峡フォーラムは両岸の民間交流促進を目的に開かれるもので、19日にアモイで開会する。同党が8日に王氏らの派遣を発表した後、CCTVは王氏の訪中の目的を「和解の申し入れ」だと報道。同党は10日、主催の国務院台湾事務弁公室(国台弁)に抗議を表明し、江啓臣党主席(党首)も11日、「受け入れられない」として中国側に謝罪を求めていた。総統府は13日、訪中について慎重に考えるよう同党に呼び掛けた。


(王承中、劉冠廷/編集:名切千絵)