
1930(昭和5)年、マヘボ社の頭目モーナ・ルダオが約300人を率いて日本人を襲撃、殺害。背景には統治への不満があったとされる。日本は軍や警察を動員してこれを鎮圧し、多くの犠牲者が出た。
戦後の1953年、記念碑が建てられた。1973年、記念碑の裏にモーナ・ルダオの遺骨が埋葬され、記念公園とされた。事件で戦いが繰り広げられた「マヘボ古戦場」は2019年、史跡として認定された。
同族の言語や文化の保存、継承に取り組む「セデック族言語文化学会」などは、事件から節目となる90年に合わせ、一連の追悼イベントを開催。11月末には専門家を交えたフォーラム、12月には中部・台中の静宜大で展覧会があり、12月30日と同31日には事件が起きた場所でセデック族による伝統行事「SMRATUC年祭」が催される。
(呉哲豪/編集:楊千慧)