(台北中央社)急行「莒光号」をリニューアルした台湾鉄路管理局(台鉄)の観光列車「鳴日号」が31日、東部・台東県を訪れる初日の出ツアーで初運行する。美学を追求した車両デザインや高級路線のサービスが自慢で、乗客にはブランケットやスリッパ、乗車証明書、はがきなどの記念品が贈呈されるという。


今後のツアーは毎月コンセプトを変えるなどして、リピーターでも楽しめる工夫が凝らされる。2月は桜の花見、温泉、台湾原住民(先住民)文化体験など10コースが予定されており、来年元日に発売される。

台鉄は29日に記者会見を開き、張政源局長が、鳴日号を皮切りに鉄道旅行の新たなスタイルを展開していくと述べ、鉄道を主体とする旅行形態の確立や質の向上に意欲を示した。

ツアーの企画・販売を手掛けるライオントラベル(雄獅旅遊)の王文傑董事長(会長)は、今後30年の主要交通手段は鉄道だと強調。まずは台湾の人々にこだわりの旅を体験してもらい、将来的には外国人観光客も受け入れたいと意気込みを語った。より良いサービスを提供するための人材確保や訓練にも着手しているほか、旅先で組み合わせるバスの台数も増やすなど、今後を見据えた準備を進めているという。


(余暁涵/編集:塚越西穂)