(台北中央社)中華民国(台湾)と外交関係を結ぶ南米パラグアイのマリオ・アブド・ベニテス大統領は20 日、新型コロナウイルスワクチンの提供と引き換えにした外交上の条件を受け入れない考えを示した。外交部(外務省)の欧江安(おうこうあん)報道官は21日、ワクチンは政治的操作の道具にすべきではないと述べ、台湾とパラグアイの友好関係を破壊する手段として付帯条件を暗に含む形でワクチンを提供することに強く反対すると表明した。


パラグアイ外務省は先月22日、中国または中国のワクチンメーカーの代表やブローカーと称する人物から、台湾との断交を交換条件に中国製ワクチンを提供するとの申し入れがあったと声明で明らかにし、提案には正当性や信頼性がなく、パラグアイの主権を損なうとの見解を示していた。

欧報道官は、台湾は今後も引き続き、助け合いの精神で理念の近い国家と力を合わせて民主主義や自由の制度を共に守っていくと強調。パラグアイの新型コロナ対応や持続可能な国家の発展促進に協力していくと述べた。

(游凱翔/編集:名切千絵)