香港民主化運動を記録  「時代革命」監督、撮影は「恐れへの抗い」/台湾
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「時代革命」の一場面=時代革命提供
(台北中央社)香港の民主化運動を記録したドキュメンタリー映画「時代革命」(Revolution of Our Times)が今月25日に台湾で公開される。メガホンをとったキウィ・チョウ(周冠威)監督は、香港当局に逮捕される危険と隣り合わせであるにもかかわらず、今でも香港に留まり続ける。それは「恐れに立ち向かってこそ、乗り越えられる」との信念があるからだ。

22日までに中央社のリモートインタビューに応じ、作品の背景にある思いなどについて語った。

同作は香港で起こった民主化運動の様子を、最前線で撮影した映像と7組のデモ参加者の声によって浮き彫りにした作品。200万人が参加した2019年6月のデモから7月の立法会占拠、元朗区無差別攻撃事件、11月の香港理工大学での衝突、2020年6月末の国家安全維持法施行までを記録した。台湾の映画賞「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)では昨年、ドキュメンタリー作品賞を受賞した。

子供のころから内向的だったというチョウ監督。勇気というものを映画から教えられ、早くから映画人になることを志した。香港の政局の変化を目の当たりにし、社会の現況を反映する作品を撮影し始めたチョウ監督は、香港の10年後の未来を描いたオムニバス映画「十年」(2015年)に参加し、2014年の民主化デモ「雨傘運動」を想起させる「焼身自殺者」を制作した。

「『十年』がなければ『時代革命』は生まれていませんでした」とチョウ監督は語る。だが、実は「十年」への参加を準備していた際、自身と妻には心の葛藤があったと打ち明ける。しかし最終的には信仰によって、自分たちの心に従い、正しいと思うことをしようと決めた。「神はほら吹きが嫌いです。ほら吹きは正しくないことです。だからあの時、撮ろうと決めたのです。『時代革命』も同じです。初心は変わっていません」