22日までに中央社のリモートインタビューに応じ、作品の背景にある思いなどについて語った。
同作は香港で起こった民主化運動の様子を、最前線で撮影した映像と7組のデモ参加者の声によって浮き彫りにした作品。200万人が参加した2019年6月のデモから7月の立法会占拠、元朗区無差別攻撃事件、11月の香港理工大学での衝突、2020年6月末の国家安全維持法施行までを記録した。台湾の映画賞「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)では昨年、ドキュメンタリー作品賞を受賞した。
子供のころから内向的だったというチョウ監督。勇気というものを映画から教えられ、早くから映画人になることを志した。香港の政局の変化を目の当たりにし、社会の現況を反映する作品を撮影し始めたチョウ監督は、香港の10年後の未来を描いたオムニバス映画「十年」(2015年)に参加し、2014年の民主化デモ「雨傘運動」を想起させる「焼身自殺者」を制作した。
「『十年』がなければ『時代革命』は生まれていませんでした」とチョウ監督は語る。だが、実は「十年」への参加を準備していた際、自身と妻には心の葛藤があったと打ち明ける。しかし最終的には信仰によって、自分たちの心に従い、正しいと思うことをしようと決めた。「神はほら吹きが嫌いです。ほら吹きは正しくないことです。だからあの時、撮ろうと決めたのです。『時代革命』も同じです。初心は変わっていません」