科技部、気温2度上昇で台湾周辺の海面50センチ上昇  農林水産業にも影響
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東部・台東の田んぼ
(台北中央社)国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第2作業部会は先月28日、地球温暖化による影響について新たな報告書を公表した。これを受け科技部(科学技術省)は1日、気温上昇幅が2度または4度となった場合、台湾周辺海域の海面がそれぞれ50センチまたは1メートル20センチ上がるとの研究結果を示し、警鐘を鳴らした。

同部では、世界的な気候の変動により、台湾の被災リスクが増加したと指摘。対応力を適切に向上させる必要があると主張した。

同部の研究チームは、上昇幅が2度になると、水稲の生産量が明らかに減少するほか、水産物の養殖にも影響が及ぶと予測。また高山帯の植物が生育できる面積は今世紀末には半減するとの見方を示した。

また温暖化により、極端な雨の強さが増すほか、台湾に影響する台風の数が減ったり、雨の降り方が変わったりし、干ばつや水害が発生する確率と深刻さが増加すると警告。海面上昇の影響については、南西部の沿海部にある海抜の比較的低い場所で浸水被害の恐れがあるとした。

同部は、IPCCの報告書は持続可能な開発目標(SDGs)と2015年に採択されたパリ協定のルールの下、気候ガバナンスの強化と社会の転換を訴えていると説明。台湾も国際的な傾向に合わせ、温室効果ガスの排出量を実質的になくすネットゼロに向けた努力と国土の安全保障と社会の発展への取り組みを引き続き強化すべきだと呼び掛けた。

(蘇思云/編集:齊藤啓介)