(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄)は19日、政府系研究機関、工業技術研究院(ITRI)と協力し、高速走行状態を再現して台車の各種試験を行える台車走行試験装置(BRT)を開発・製造したと明らかにした。すでに欧州連合(EU)が定めた基準を満たす製品に与えられるCEマークも取得したとしている。


報道資料によれば、高鉄が提出したデザインコンセプトを基に、ITRIが国内メーカーと協力し3年かけて開発した重要なメンテナンス設備で、部品の国産化率は99.66%に達したという。

また台湾は世界でも数少ないBRT製造の実力がある国になり、鉄道関連の工業技術が高いことを十分に示していると強調。CEマークの取得については、高鉄での使用実績とITRIの技術を合わせ、将来的に海外への販売を行う考えを示した。

高鉄は、台車は車体重量を支え、列車をレールの方向へ進める他、走行時の振動を軽減する役割を持つと指摘。BRTについては台車検査や全般検査後に、工場内で時速300キロでの走行状態を再現し、メンテナンスの品質や安全性を検査・確認できると説明した。

高鉄は2017年からメンテナンスで使用する物資の国産化を進めている。
3月末までの達成率は35.1%で、今年末には当初の目標を2割上回る36.2%に達すると予想している。

(汪淑芬/編集:齊藤啓介)