(台北中央社)王美花(おうびか)経済部長(経済相)は23日、台湾が米国主導の経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の発足メンバーに入らなかったことについて、米側と経済関係の強化に向け協議していく方針を示し、「新たな方法は必ずある」と述べた。

サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が22日、日本に向かう大統領専用機内で記者団に対し台湾が発足メンバーに加わらないことを明らかにした。
一方、台湾とは経済関係を強化していく姿勢を示した。

王氏は23日、立法院(国会)経済委員会で与野党の立法委員(国会議員)からこれについて質問を受けた。

王氏は、通商交渉を担当する鄧振中(とうしんちゅう)政務委員(無任所大臣)が米通商代表部(USTR)のキャサリン・タイ代表と20日にタイで会談し、台米間の経済関係の深化に向け話し合ったことに言及。双方は数週間後に再び対面で会談する予定だとし、新たな方法が必ず導き出されるとの見方を示した。

▽外交部「遺憾」 IPEF参加に向け働き掛け継続へ

外交部(外務省)の崔静麟・副報道官は22日、中央社の取材に対し、IPEFの発足メンバーに台湾が加われないことについて遺憾を表明した。

崔氏は、台湾は世界のサプライチェーン(供給網)において重要な役割を果たしており、IPEFに参加する資格はあると指摘。
米国の与野党議員やブリンケン国務長官が台湾の加入を支持していることに言及し、参加に向けた働き掛けを続ける立場を示した。

(曽智怡、黄雅詩/編集:楊千慧)