中江有里、6年ぶり小説は披露宴が舞台「私が結婚式に出席するのが好きな理由」

中江有里、6年ぶり小説は披露宴が舞台「私が結婚式に出席するのが好きな理由」
中江有里さん 撮影/坂本利幸

 女優であり作家としても活躍中の中江有里さんが、6年ぶりの小説『残りものには、過去がある』を刊行した。物語の舞台は、若く美しい花嫁と、カバのような体形の中年男性との結婚披露宴が行われている老舗ホテル。



 披露宴会場のテーブルのひとつはワケありの招待客の席で、幸せの絶頂にいるかのように見える新郎新婦には、2人だけの秘密があった……。本作は披露宴に集った人々の人生を通し、家族や幸せのあり方を問いかける連作短編集だ。



■儀式としての結婚式に興味があった

「私自身、結婚式に出席するのが好きなんです。式場には知らない人がたくさんいて、でも、誰もが新郎新婦のなんらかの関係者で、自分もそこに着飾って出かけていく。



 これってちょっとした非日常的な体験ですよね。以前から結婚式というシチュエーションがおもしろいなと感じており、1度、小説にしてみたいと思っていたんです」



 中江さんはもうひとつ、結婚式におもしろさを感じる点があるという。



「人は成長過程において、入学式や成人式といった儀式があって“おめでとう”と祝ってもらえますよね。でも、二十歳を過ぎると還暦まで、無条件に祝ってもらえる儀式はないんです。そんな中で結婚式というのは、自分たちで計画して自分たちを祝う儀式ですから。ひとつの儀式としてもすごく興味がありました」



 本作は6編の短編から構成されており、1作目の『祝辞』は、祝辞を述べる新婦の友人、栄子の視点で描かれている。実は、栄子はレンタル友達だった。


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