早乙女太一が明かす、大衆演劇だからこそ「好きに見ていい」哲学
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早乙女太一 撮影/森田晃博

 大衆演劇が生んだ最強の舞台人、早乙女太一さんが、いま原点に返ろうとしている。



■流し目王子、原点回帰へ

 4歳から舞台に立ってきた彼にとって長い間ホームベースだったのが、父が座長を務めていた劇団朱雀。2015年にいったんは解散したこの劇団が、早乙女さんを二代目座長として5年ぶりに復活するのだ。



 この公演で総合プロデュース、脚本、演出、振付、出演をすべて担うという早乙女さんは、この5年間で大衆演劇の魅力を改めて認識し直したそう。



「劇団を離れていろいろな舞台を経験させてもらったうえで、改めて向き合ってみたとき“大衆演劇がもっている独特の世界観というのはほかのどこにもないものだ、なくしちゃいけないな”と思ったんです。



 劇団時代は大衆演劇からなるべく離れたい、はみ出したいと思っていたんですが、今回は本来、大衆演劇がもっている魅力をそのまま出したい。大衆演劇はもともと健康ランドの大広間とか大衆演劇専門の小さな劇場で上演していたものなので、普通の広い劇場になってしまうと、その雰囲気が出しづらいんですね。



 だから再出発にあたっては、“大きい劇場でも小さな芝居小屋にいるような空気感が出せるように”ということをいちばんのテーマとして取り組んでいます」



■大事にしたいのはその場の空気感 

 早乙女さんが見いだし、こだわっている大衆演劇の魅力は「すごく当たり前で、当たり前だから大切なもの」だという。