アメリカ、カリフォルニア州の牧場では、コヨーテに牧場の動物たちが襲われないよう護畜犬(ガーディアンドッグ)たちが常に目を光らせている。
実際に何度もコヨーテの襲撃にあったが、彼らが果敢に追い払ってくれていた。
ある日のこと、疲れた犬が横たわっていると、牧場のヤギがゆっくり眠れるようにと、見守ってくれていたのだ。
疲れた護畜犬をやさしく見守るヤギ
カリフォルニア州エルヴァータの牧場「レイブントリー・ランチ」では、牛や馬、羊やヤギ、アルパカや鶏などを飼育している。
この牧場で欠かせない存在なのは、動物たちをコヨーテから守る護畜犬たちの存在だ。
夜になるといつコヨーテの襲撃があるかわからない。なので犬たちは一晩中動物たちを守るためにずっと目を光らせている。
アナトリアン・シェパード種のジャッジもそのうちの1匹で、寝ずに動物たちを守っていた。
コヨーテは夜行性なので、昼ならジャッジも少しだけ気が抜ける。その日も寝ずの番で疲れた彼が、日中に眠っていたところ、ヤギのバッキーが近づいてきた。
バッキーはいつも守ってくれているジャッジに感謝しているのだろう。昼間は自分が助けてあげる、とばかりに、ジャッジが眠っている間、ずっと見守っていたという。
アナトリアン・シェパードドッグはトルコ原産の護畜犬種で、強靭な体格と敏捷性が特徴で、捕食者から家畜を守るのに適した犬だ。
賢く、適応力があり、家畜や子供、小さなペット、さらには家族の猫さえも守ろうとするほど責任感が強く献身的なのだそうだ。
そんなジャッジのことを常に頼もしく思っており、感謝しているヤギのバッキーは、せめてもの恩返しに、日中はジャッジがぐっすり眠れるよう見張っていたようだ。
出会ってすぐにジャッジに惹かれたヤギのバッキー
牧場主であるサマンサ・ドレイパーさんによると、ヤギのバッキー(オス)は1年前に、護畜犬のいない牧場から引き取ったという。
彼は頼もしく、やさしいジャッジのことをすぐに慕うようになったという。バッキーのひたむきな愛情に気が付いたジャッジも、バッキーに気を配るようになり、特別な絆で結ばれるようになったそうだ。
ヤギは愛情深い動物で、他の動物たちとも深い絆を結ぶことで知られている。大親友だったロバと離れ離れになったヤギが食欲を失い元気がなくなってしまった話もある。
この動画が投稿されると、「ヤギはエモーショナルサポートアニマルだからね」、「バッキーはやさしい。犬と特別な絆をもっているのがわかる」、「いつも守ってくれる犬をいたわるのが自分の役目だと思ってるね」などの声が上がった。
ちなみにジャッジを含む護畜犬たちが、コヨーテから家畜たちを守っている映像もドレイパーさんのTikTokに投稿されている。
コヨーテが8匹も侵入してきたのを体を張って阻止してくれたみたいだよ。本当に頼もしいね。