体重も軽くなる。重力がほとんど存在しない場所、カナダ・ハドソン湾の謎が解き明かされる

体重も軽くなる。重力がほとんど存在しない場所、カナダ・ハドソン湾の謎が解き明かされる
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 専門家たちは40年以上もカナダ、ハドソン湾を囲む”反重力地帯”に首を傾げてきた。この場所については、別次元へのゲートではないかという陰謀論まで存在する。

 グローバル重力場調査を実施していた科学者らが、この奇妙な異常に気がついたのは1960年代のことだ。そこだけ重力がやたらと弱い理由については長い間謎であったが、それもようやく解き明かされた。

 現在カナダとアメリカ北部の大部分を覆っているローレンタイド氷床が、あまりの大きさゆえに1万年前地中に大きくめり込み、文字通り重力を曲げたのだ。

■ ローレンタイド氷床により捻じ曲げられたハドソン湾の重力

 地球は非常に長い時間をかけて押し返そうとしており、現在年におよそ1.2cmほど平らに近づいている。だが、これは厚さ3.7kmもある記念碑的なローレンタイド氷床によって加えられている圧力に比べれば微量にすぎない。

 科学者の考えでは、通常の重力に戻るまでにはあと5,000年はかかるという。大地に深くめり込んだ部分が完全に平らになるまでは、この地域の重力は他の場所よりも弱いままだろう。

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■ マントルの対流のホットスポット

 さらにハドソン湾が物理法則を拒否している理由は他にもある。ここは対流によるマントルの流れのホットスポットなのだ。

 地下およそ160キロの場所に存在する地球のマントルは、煮えたぎったマグマの渦巻きである。これが対流を作り出し、大陸地殻プレートを下に引きずり込む。すると一帯の質量が減少し、重力が弱まるのである。

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