彼女が火を点けてリラックスしていると、再びあの音が聞こえてきた。恐怖を感じた彼女は「誰かいるの?」と暗闇に問いかけたが返事は無かった。
しかし代わりに暗闇の中からスッと顔が現れた。その顔は全体に包帯が巻かれており、所々見える皮膚はただれているようだったという。
恐怖のあまり、震える手でナイフを掴み、女性はその顔に向かって脅し文句を幾つか吐き捨てた。そうすると顔はまた闇へと消え去って行ったという。
そんな体験をした彼女は眠りにつく事等出来る筈もなく、一睡もせずに朝日が差し込む頃にはキャンプ場から早々と立ち去ったそうだ。
【10.やつは見ている】
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毎年夏終わり、ペンシルバニア州のとある中学校では、近くのローカルパークへキャンプをしに行くという行事がある。
そこで生徒たちは自然を学び、キャンプファイヤーを囲み、極上のピザパーティーを開くのである。
夜は各々のテントへと戻り一夜を明かす訳だが、いずれの生徒たちも、あるテントに泊まる事を頑なに拒否する。
そのテントは1つだけポツンと森の中に存在しており、深い闇から「何者かに覗かれている」と感じるからだそうだ。
そしてついに、ある生徒が、このテントを遠くから眺める光る眼を目撃したと言う。朝になるとテントから最も近い森の木々に爪跡が残っていたそうだ。