
グリーンランドの氷の下に巨大なものが潜んでいた。
空中からレーダーを使って調査をした結果、氷の930メートル下に幅31キロという巨大なクレーターが発見されたのだ。
研究を行ったコペンハーゲン大学のクルト・ケアー氏らによれば、地球に衝突してクレーターを作り出した隕石は最大で直径1.5キロあったと推定され、北半球の環境に甚大なダメージを与えただろうという。
【NASAのレーダーによって上空から発見】
2015年、NASAオペレーション・アイスブリッジの調査によって、グリーンランド北西にあるハイアワサ氷河の端に興味深い円形の形状が発見された。
これはクレーターではないかと研究者から大きな関心を集めた。
さらに詳しく調査を進めるためにドイツ・アルフレート・ヴェーゲナー研究所の協力を得て、超広帯域レーダーを装備した航空機で観測を行い、その結果を1997~2014年までにオペレーション・アイスブリッジなどによって収集されたデータと組み合わせた。
こうして、その内側と外側の輪郭をマップ化した結果、それがほぼ間違いなく隕石によるクレーターであることが判明した。
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「私たちの考えが最初から正しかったことがはっきりしてきました」とケアー氏は話す。
それはグリーンランドで初めて発見されたクレーターであるだけでなく、これまで地球で発見されたものとしては25番目とかなり大きなものである。
【地上のサンプル調査によるさらなる証拠】