遺伝子とうつ病に関する新しい研究で、過去1000本分の研究結果はまったくの無駄だった可能性が!?(米研究)

 ゲノム全体を安価かつ正確に解析する手法の登場によって、ほとんどの病気は無数の遺伝子によって影響を受けており、個々にはちっぽけな影響しかないということを、研究者は気づくようになっていた。

 そうした微細な影響を高い信頼性で検出するには、数十万人分のサンプルデータを比較する必要がある。

 だが、それとは対照的に、2000年代に入ってからなされた候補遺伝子の研究における平均サンプル数はたったの345人だ。

 そのような小さなサンプルを用いて、主張されているような大きな影響が発見できたはずがないのである。それらは統計的な力が備わっていないことに起因するただの幻影に過ぎない。

【科学に自己修正する力はあるか?】

 だが、ルイス氏が言うように、早くから問題を知っていた研究者もいる。

 英ブリストル大学のマーカス・ミュナフォ氏は、初期のSLC6A4研究に大いに感銘を受けたという。しかし、彼がその分野に足を踏み入れると、証拠が非常に薄弱であることに気がつき始めた。

 致命的だったのは、優れた方法で研究するほどに、その遺伝子とうつ病との関係性が乏しくなることだ。

 そして、ようやく2005年になって10万人を対象とする大規模な研究を行ったときには、つながりを示す証拠は何も得られなかった。

 「そうなれば、その候補遺伝子への情熱は冷めると考えることだろう。だが、そうはならなかった」とミュナフォ氏は言う。

 結果が信頼できないことを示す証拠は、研究者が求めるものではなかったからだ。実際、SLC6A4とうつ病に関する研究は2005年以降に増加し、その後10年で4倍にもなった。

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