遺伝子とうつ病に関する新しい研究で、過去1000本分の研究結果はまったくの無駄だった可能性が!?(米研究)

Yanawut/iStock
【根強い反論】

 初期の影響あるSLC6A4研究を行なったアメリカ・デューク大学のテリー・モフィット氏は、候補遺伝子アプローチはすでにほかの手法によって取って代わられていると話す。

 「候補遺伝子に関する研究の相対的な量は減少傾向にあり、やがて些細なものになるだろう」と彼女は言う。

 だが、ボーダー氏はこれに同意しない。確かに、彼らの同僚である遺伝学者の多くは、しばしば歴史的な汚点とみなされるそのアプローチを捨てたかもしれない。

 しかし「ほかの分野の同僚たちは、こうした遺伝子について疑義があることすらつゆも知らないまま、今日までその研究を行なっている」のである。分野間の情報のやり取りはそれほど速やかではないのだ。

 前提条件も変わりうる。

 これに関して特に影響のあった2003年の研究では、SLC6A4の特定の型を持つ人は、ストレスとなる出来事が生じた後にうつ病になりやすいと論じられた。

 それによれば、これらの遺伝子の影響は微妙なものであり、特定の環境でしか発現しない。仮により大規模な研究で、この遺伝子に何らの影響もないという結果が出たのならば、おそらくそれは被験者の経験のせいであるというのだ。

 この主張は8000回以上も引用された。

 ボーダー氏らは事前にその議論を知っていた。そこで、調査に際して、診断方法・重症度・症状の回数・発症した回数など、さまざまな角度からうつ病を計測し、子供時代のトラウマ・成人してからのトラウマ・社会経済的困難といった環境的要因も考慮した。

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