
今月4日アメリカ・アリゾナ州で行われた救助の映像がネットをざわつかせている。
この日、ヘリで現場にやってきた救助隊が、大けがをした高齢のハイカー( ハイキングをする人)を病院に搬送しようとしていた。
が、そこで思わぬアクシデントが発生。
ストレッチャーに乗せられた彼女は宙吊りのまま、クルクルと激しい回転を強いられたのだ。
[動画を見る]Video shows helicopter rescue of injured hiker
【負傷したのにヘリに乗れず高速スピン】
今回救助されたのは74歳のハイカーで、アリゾナ州フェニックスのピエステワ・ピークという山で転倒した際に大けがをしたという。
顔を負傷した彼女は、一刻も早い処置を受けるため救助隊のヘリで運ばれるはずだった。が、その傷に追い打ちをかけるような回転に見舞われた。
【原因はヘリの回転翼の乱気流】
この回転は空中停止中のヘリの回転翼から生じる乱気流で引き起こされた。
ヘリの乗組員はロープがねじ切れるのを防ぐため、ストレッチャーをいったん下げて回転を止めようとした。
だが、再びストレッチャーを上げると回転が再開し、以前よりもっと早く回り始めた。
まるでヨーヨーのごとく上がったり下がったり、ひどいときはストレッチャーが縦になりそうなほど回っていた。
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一向に回転が収まらないまま、ヘリは病院へ向かっていった。
このヘリのパイロットによると、こうしたアクシデントはそう頻繁に起きるものではないが、万一の回転に備えて訓練を受けているという。
だが結局はこのヘリの前方への動きのせいで、宙づりの彼女は吐き気を催すほどの回転を味わった。
【着陸と同時に治療。スピンの影響なし?】
一方、ヘリポートで女性を迎えた救助隊はこう語る。
「ヘリの着陸と同時に適切な治療を行いました。隊員たちはスピンした彼女の容態を把握し、非常に手際よく処置しました」
女性は少しめまいと吐き気がすると話したが、その症状はいくつかの薬で良くなったそうだ。病院の報告によると、現在の病状は安定していて回転による影響は見られないという。
にしても、ひどすぎる。
もう少しどうにかできなかったのだろうか?
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現地メディアは「ヘリが回転防止策をとっていなかった」「救助隊が今回のスピンは過去6年でわずか2度目と語った」などと報じているが、負傷者しかも高齢者がこんな目に遭えば容態が悪化してもおかしくないと思うのだが…
References:nbcsandiego / nbc4i / youtubeなど /written by D/ edited by parumo
記事全文はこちら:負傷したハイカーを上空から救助していたヘリコプターにハプニング。ハイカーが宙吊り状態でクルクル回転(アメリカ) http://karapaia.com/archives/52275348.html
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