様々な愛のカタチ、それぞれの愛。希望を失わず愛を獲得した7種の動物たちの物語

The Elephant Sanctuary | Tarra and Bella: A Match Made in Ele-Heaven
 種の最後の生き残りとされていたオスのカエル「ロミオ」の話は我々人間にも希望の光をもたらしてくれた。

 10年もの孤独にじっと耐えたロミオは、ついに恋人に巡り合うことにできたのだ。
出会ってすぐに恋に落ちたロミオ、二匹は何度もデートを重ね、順調に愛を育んでいるようだ(関連記事

 ロミオのように、絶望的な状況にあっても希望を失わず愛を獲得した動物たちは他にもいる。また、同種ではなく異種の動物と深い絆を結んでいる動物もいる。動物たちには様々な愛のカタチがあるようだ。

 ここではそんな動物たちのそれぞれの愛の形を見ていこう。
【そのカタツムリは左巻きにつき・・・】

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This Backward Snail Just Wants to Find Love

 2016年、殻が左巻きの超レアなカタツムリに関する研究が、ノッティンガム大学の研究者たちによって発表され、世間の注目を集めた。

 殻が左巻きのせいか、ジェレミーの生殖器は通常とは違う反対側についていて、交尾は難しい。
そこで、研究者たちはジェレミーのために左巻きの恋の相手を探す呼びかけを行った。その結果、2016年11月についに2匹のお相手が見つかった。

 ところが、このお相手たちはジェレミーには目もくれず、ほとんどのカタツムリは雌雄同体なので、2匹で勝手にパートナーを組んで、170匹の子どもたちを生み出してしまった。

 2017年5月には、研究者たちはジェレミーに相手を見つけることは諦めて、彼のことは放っておくことにした。

 だが、2017年10月、やっとのことでジェレミーに子孫ができた。交尾をすることに成功したのだ。
これで思い残すことはなくなったのか、彼はその1週間後に死んでしまったという。

【大きなゾウと小さな犬の愛情物語】

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The Animal Odd Couple

 10年前、テネシーの動物保護区をCBSが取材し、そこでゾウのタラと迷い犬のベラの珍しい友情が紹介された。

 ゾウは社会性のある動物で、家族で固い絆を結ぶ。普通、保護区にいるゾウは個々にパートナーシップを築くが、体重4トン近いゾウのタラは、子犬のベラと友情を育むことを決めたようだ。

 タラとベラは一緒に散歩したり遊んだりし、お昼寝も同じ時間、互いにすりすりし合い、とても仲がいい。ベラが病気のとき、彼女が治療を受けている建物の外で、タラは寝ずに見守ったという。


【ぼっちのニワトリの救った一匹の猫】

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telegraph
 2008年、ニワトリのグラディスは、キツネに襲われて13羽いた家族をほとんど殺され、たったひとりになってしまった。その精神的ダメージも大きかった。

 その後、グラディスの飼い主が自分の農家に彼女を連れてくると、みるみると元気を回復することになる。そこでグラディスは人懐っこい猫のスノーウィと出会い、深い愛情で結ばれて行ったからだ。

 グラディスと同様、スノーウィにも辛い過去があった。何年も辛いノラ生活をしていて、やっと飼い猫になったのだ。
彼らはお互いの心の傷がわかるのかもしれない。いずれにしても、グラデイスとスノーウィはいつも一緒にいて、ラブラブなのだという。

【未亡人ゴリラたちの愛をすべて受け入れた若いオスゴリラ】

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 2008年、ロンドン動物園のゴリラのシルバーバック(おとなのオス)が死んで、3頭のメスゴリラが残された。

 残された未亡人ゴリラの、ザイレ(35歳)、エフィー(17歳)、ムジュク(11歳)は、12歳のブラックバック(若いオス)イェボウに会ったとき、とても喜んだ。

 イェボウはすぐに一番若いムジュクを気に入ったが、最終的にはメスゴリラたち全員のお気に入りになった。

 「イェボウはとても魅力あるゴリラです。
経験豊富なメスゴリラたちと出会ったことで、早熟なオスゴリラにならざるをえなかったのです」動物園の飼育係のダニエル・シモンズは語る。

 人間なら最悪な場面かもしれないが、ゴリラ社会では、複数のパートナーと同時に関係を結んでうまくやっていくことができるのだ。

【育児放棄が許せなかったゲイペンギンカップル】

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Pingvindrama: Unge genforenes med foraldre

 2018年9月、デンマーク動物園で、2匹のゲイのペンギンがほかのストレートのカップルから子どもを盗む事件があった。どうやら、ゲイカップルはストレートカップルが子どもをないがしろにしていると思ったらしい。

 ストレートカップルが子どもを置いて泳ぎに行っている間に、事件は起こった。飼育係はストレートカップルが戻ってこなかったら、ゲイカップルに子どもを任せようと決めていた。


 ところが、ストレートカップルが戻って来て、ゲイカップルとはちあわせ。子どもは元の親に戻さざるを得なくなった。

 子供が欲しくても授かれないカップルもいれば、子供が作れてもちゃんとが面倒を見ないカップルもいる。愛情をもって甲斐甲斐しくお世話してくれるカップルにも子育てできるチャンスがあったも良いのではないかと思う。

ペンギンの赤ちゃんが放置されているのを見たゲイのペンギンカップル、赤ちゃんを保護しお世話するも実親とのバトル勃発 : カラパイア

【カメのアーニーとキャミー】

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Sea Turtles Get Married In Bid To Get Them Mating

 アーニーはマンチェスター水族館で12年近くも独身を通していたカメだ。相手が欲しくてもうまくいかず、気がつけばもう12歳。アーニーは岩を相手に交尾しようとさえした。

 そこで、水族館はアーニーのパートナーに、スコットランドのローモンド水族館から、キャニーというカメを選ぶことにした。そして、ブロッコリのウェディングブーケを作って、2匹の結婚を祝った。

 飼育係のエマ・ホイットルによると、2匹ともひと目惚れだったようだ。

【甘えん坊の子ブタにボーイフレンド】

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Maureen McGowan/Poplar Spring Animal Sanctuary
 ブタのマチルダは、前の飼い主が持て余して、ニューヨーク北部にある Tusk and Bristle Sanctuary に送られた。

 ミスターTというオスブタは、食用に育てられていたが助けられて、やはりこの保護区にやってきた。これが2匹の運命の出会いだった。お互いひと目でピンときたようで、すぐに恋に落ちたという。

References:7 animals that found love after they had given up all hope/ written by konohazuku / edited by parumo

記事全文はこちら:様々な愛のカタチ、それぞれの愛。希望を失わず愛を獲得した7種の動物たちの物語 http://karapaia.com/archives/52275498.html