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世界的にみると、小学生児童は、教科書や文房具などを入れたリュックを背負って通学するのが一般的だ。日本の場合だとランドセルが多いだが、これも背中に背負うタイプのものだ。
一方スペインでは、40%以上の学童が、「リュックカート(バックパックトロリー)」に教科書や文房具などを入れて持ち運んでいるという。これはショッピングカートのようなもので、車輪がついていて手で引っ張って転がすタイプのバッグだ。
これまでの研究で、子供が重いリュックを背負うと健康に影響を及ぼす可能性があると示唆されていた。その代用として登場したのがリュックカートである。
現在世界ではリュックからリュックカートに変わる動きがあるという。
とはいえ、リュックカートと言えども重ければ負担は大きい。今回、スペインとイギリスのある大学の研究者らが研究を行い、その最大重量を特定した。
【重いリュックは健康を損なう恐れ。体重の10%以内を目安に】
リュックは背中に背負うことで両手が自由になることから、児童がよく通学に利用している。だが重い荷物を入れた場合はそれが弊害となる。
アメリカでは数年前から登校時のリュックの不適切な使用は、姿勢の問題を含め筋肉や関節の損傷、首や肩の痛みを引き起こし、子供の健康を損なう恐れがあるという警告を促している。
これまで、登校時のリュックについては、子どもの体重の10を超えないことという重量制限が設定されていた。例えば体重30キロの子ならリュックの重さを含めて3キロまでだ。