
2019年、ボイジャー2号宇宙の旅は次の段階へと突入した。
NASAは1977年、太陽系の外惑星系を探査するために打ち上げられた無人宇宙探査機、ボイジャー2号が、太陽圏を離脱したことを確認した。
同時期に打ち上げられたボイジャー1号は2013年に太陽系を脱出しており、1号と2号から送られてくるデータを照らし合わせることで、星間空間についての研究が進むものと期待されていたが、実際にはますます謎が広がったようだ。
最近、ボイジャー2号から送られてきた通信によって、私たちが暮らす太陽系とそこから広がる外宇宙との間にはヘリオポーズなる謎めいた境界があることが確認された。
【徐々に明らかになりつつある太陽圏の姿】
宇宙探査の重大な分岐点です。私たちは初めて”故郷”から離れ、一時的ではあってもついに星間空間に足を踏み入れる瞬間に立ち会っています
とNASAの天体物理学者ジェフリー・ヘイズ氏は説明する。
ボイジャー2号は42年の太陽圏の旅を終え、星間空間へ進入したことが確認された。7年前に世界で初めて星間空間へ進入したボイジャー1号に続く2番目の人工物となった。
その観測データからは5つの研究論文が発表されており、そのいずれもが太陽圏と呼ばれる領域が終わり、広大な星間空間が始まる領域の理解をうながしてくれる。
太陽圏は太陽系を包み込む荷電粒子の泡で、風に吹かれてたなびく吹き流しのような形状をしている。太陽から生じる太陽風は、やがて星間物質の圧力を受けることで減速し、太陽風の圧力と星間物質の圧力が釣り合う領域「
カール・セーガンの提案で1号が撮影したペイル・ブルー・ドットの写真を見てからずっとこの飛行計画に興味を持ち続けています、この先どんな情報を伝えてくれるのか楽しみ。