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1990年、アルジェリアに「Acfer 086」という隕石が落下した。これを高精度な質量分析にかけたところ、そこに未知のタンパク質が存在することが明らかになったそうだ。
隕石から地球外の起源を持つタンパク質が報告されたのは史上初であるそうだ。
【史上初となる地球外のタンパク質か?】
そのタンパク質は、「グリシン」と「ヒドロキシグリシン」でなるアミノ酸鎖、鉄、酸素、リチウムで構成されている。
また原子核が陽子と中性子で構成される「重水素」(水素の同位体。普通の水素には中性子がない)が豊富であるという。
発見したハーバード大学とプレックス社の研究グループは、このタンパク質に「ヘモリシン(hemolithin)」という名称を提案している。
地球上で作られたアミノ酸に重水素が大量に含まれることはない。『arXiv.org』(2月22日投稿)で公開されている査読前の研究論文によれば、それは原始太陽の分子雲が起源であることを示しているという。
「地球外の起源を持つタンパク質が報告されたのはこれが初めて」であるそうだ。
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H. Raab
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【生命の誕生に奇跡はいらない。宇宙でも化学反応が生じる】
念のために言っておくと、この研究グループはヘモリシンが宇宙人がいる証拠であるとは主張していない。