アイランド・ミステリー。未解決事件、奇妙な現象が報告されている世界10の島

不可解な事件が起きた世界10の島 / Pixabay
 海に浮かぶ島々には人を引き付ける魅力がある。息をのむほど美しい海辺の楽園だったり、エキゾチックな生き物たちが独自の生態系を築き上げていたり、ファンタジーな出会いを予感させる。


 だが、美しい島にも不可解な出来事が起きている。いまだに説明のつかない事件や、首を傾げるような謎が残っている世界の島々を見ていこう。
【10. ポテト異物混入事件が続出(カナダ・プリンスエドワート島)】

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Prince Edward Island, Canada
 2016年、カナダ、プリンスエドワード島でのこと。調理しようとしたポテトの中に、縫い針が混入していたとして警察が呼ばれた。

 2014年にも、この島でとれたポテトに針などの金属製の異物が混入する事件が続いたことがあった。連邦政府が金属検出器に150万ドル、州政府が検査員養成に50万ドルを投じて、ポテトを検査することを約束した。


 この妙な事件の影響を受けた農家は、100万ドル以上の損失を被ったとされる。今日に至るまで、誰が、なぜポテトに遺物を混入したのかわからず、真相は謎のままだ。

【9. ハンセン病療養所があった島での強盗事件(スピナロンガ島)】

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スピナロンガ島 / Pixabay
 スピナロンガ島は、ギリシャ、クレタ島東部にある無人島。かつてハンセン病患者のための最後の療養所のひとつとして知られていた。

 すべての住民が去ったのが1962年で、現在は、ヴェネツィア共和国時代の16世紀の砦やビーチが人気の観光地になっている。

 2018年、夜陰にまぎれて船で島に渡ったり強盗たちが、警備員の部屋にあった金庫から5万ユーロを盗んだ。
金庫は電動工具で開けられていたという。

 島には電気がきていないので警報システムは存在せず、宿泊施設もないので、警備員は毎日午後6時半には島を後にする。現在まで、犯人たちは捕まっていない。

【8. 廃墟となった幽霊ホテル(バリ島)】

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ABANDONED Ghost Palace Bali,Indonesia
 「PI Bedugul Taman Rekreasi Hotel and Resort」は、幽霊ホテルとして知られている。90年代に完成したが、その後、打ち捨てられ廃墟と化して、山の尾根筋に陰鬱にその残骸が残されている。一方で、ここで何かがあったという噂が、まことしやかに囁かれている。


 ある不動産開発業者が、強欲ゆえに汚職に巻き込まれ、ついには金を使い果たした。彼の悪行のせいで、ホテルの評判は悪くなり、ついに破産宣告するはめになったと言われている。

 誰もいなくなって以来、幽霊がさまよっているという噂もあり、その幽霊たちは、無理やりホテル建設にかりたてられ、死んでいった労働者たちではないかと信じられている。このリゾートホテルが放棄された真の理由がなんであれ、まだ明らかになっていない。

【7. 奇妙な現象が次々と報告されている島(テネリフェ島・スペイン)】

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バダホス峡谷/iStock
 スペイン、テネリフェ島のバランコ・バダホス峡谷からは、先史時代のグアンチェ族のミイラがたくさん見つかっており考古学的に重要な場所だ。

 この場所では、さまざまな奇妙な現象が報告されている。
峡谷のある地点では、夜になると時間が止まってしまったかのように、時計が動かなくなるのだという。

また、峡谷じゅうを飛び回る不可解な光が目撃され、白い装束に身を包んだ背の高い天使のような存在を見たという話もある。

 あるとき、ひとりの少女が果物を探しに峡谷に入り、そのまま姿を消した。いくら探しても、少女の痕跡は見つからず、ついに捜索を断念した。

 ところが、20年後、その少女が突然現れた。20年前に失踪したときから、まるで年をとっていない様子だったという。
少女自身は、ほんの数時間の間のことだと思っていて、峡谷へ入ってから20年もたっていることを知り、驚愕していたらしい。

 このニュースが世界中に広がると、バランコ・バダホス峡谷は、アメリカ、マサチューセッツ州の超常現象多発地帯ブリッジウォーター・トライアングルのようだと言われるようになった。

 この峡谷を訪れた人は、本当にべつの世界を見たのだろうか? それとも、ちょっと不気味なただの作り話なのだろうか?

【6. ネッシーのようなUMA出現か?(マグネティック島・オーストラリア)】

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Magnetic Island, Queensland, Australia
 2013年、オーストラリア、マグネティック島のピクニック湾で、怪物のような物体が目撃された。その物体の写真を撮った地元に住むデヴィッド・ヘロンは、ネス湖の有名なあのモンスター、ネッシーに似ていると思った。

 この物体の正体は、2020年現在もわかっていないが、多くは前の週に行われたレース中に沈んだドラゴンボートの残骸ではないかと言われている。

 それでも、ネッシーが水温の低いスコットランドではなく、もっと温かい水域にやってきたという考えに固執する人もいる。


【5. 隠者の謎の死(グレートバリア島・ニュージーランド)】

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グレートバリア島/iStock
 1999年6月30日、隠者生活を送っていた51歳のコリン・マイケル・グッドの腐乱死体が、ニュージーランド、グレートバリア島クラシス近くにある彼の自宅で発見された。

 右手はなくなっていて、彼が飼っていた犬の遺骸もそばで見つかった。同年の4月には、最後の姿が目撃されていた。大麻を栽培していたことが知られていたため、1991年には襲われて、金と大麻を強奪されたことがあったという。

 遺体のあった寝室には、2挺のライフルがあったが、グッドは銃で撃たれたわけではないことはすぐにわかった。だが、詳しく検死解剖しても、死因はわからなかった。事件は迷宮入りし、今なお容疑者は特定できていないし、誰も逮捕されていない。

【4. 楽園からの失踪(ハワイ島)】

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CA arrest gives renewed hope in solving Hawaii's decades-old cold cases
 まさに楽園そのものハワイにも不可解な話はたくさんある。古の死者たちが夜中に行進するナイト・マーチャーズ、赤いドレスを着た女の幽霊、ワイキキの首絞めゴーストなどだ。だが、ダイアン・スズキのこの話は都市伝説ではなく、現実に起こった痛ましい未解決事件だ。

 当時19歳のダイアン・スズキは、ハラワに住むダンスのインストラクターで、ロザリー・ウッドソン・ダンスアカデミーで働いていて、レスター・ガンタンという男性とつきあっていた。

 1985年7月6日の土曜日、ダイアナは仕事が終わってから、オアフ島のノースショアへ行く予定にしていた。

 最後のクラスが終わったのは15時。友人が15時15分にダイアナを迎えに来たが、彼女はどこにもいなかった。朝、乗って来た車は駐車されたままで、車のキーやサイフが車内に残されていた。

 娘の失踪を知らされた両親は、アカデミーの外に停めた車の中にこもって、娘が現れるのを待った。すると、デューイ・ハマサキという男が、父親と姉と一緒にトランクを運んで車に乗せるのが見えた。

 アカデミーでカメラマンをしていたデューイが、ダイアナにぞっこんだったのは知られていた。ダイアナが最後のレッスンをしているとき、彼もそこにいた。デューイは尋問を受け、家も捜索されたが、証拠不十分で起訴も逮捕もできなかった。

 5年半後、ダイアナが失踪した日に着ていたものによく似た服が、デューイの父親が経営する養豚場で発見された。デューイ、その父親、姉という容疑者、さらにおよそ100人の目撃者が大陪審の前に連れてこられたが、裁判所は起訴を却下した。

 ダイアナ・スズキの遺体は、いまだに見つかっていない。97年、娘の失踪の真実を知ることなく母親は亡くなったが、捜査はまだ続けられているようだ

【3. 海のズボン(バフィン島・カナダ)】

A place called Qarlinngua near Arctic Bay. A replica of a pair of pants. PHOTO: Max Kalluk

CBC Nunavutさんの投稿2017年8月20日日曜日

 2017年、カナダの北極圏の海にそびえる巨岩が、巨大なズボンに似ているとして注目を集めた。岩の高さは50メートル以上ある。この写真は、ハンターのマックス・カルックが撮影したものだが、ここには夏の間に船でしか近づけない。

 地元のヌナブトでは、イヌクティトット語(イヌイットの方言)でズボンの意味である”Qarlinngua”と呼ばれているが、あまりにも現実離れした光景なので、加工された写真ではと疑われたほどだ。

 カナダの地質学者たちも、こんな岩のアーチはこれまで見たことがないという。神聖ななにかのモニュメントだと信じる人もいれば、観光資源として宣伝に力を入れようと躍起になっている旅行会社もある。

 しかし、どうしてこのような奇怪な岩が長い間、誰にも知られずにそのままになっていたのか、どうにも不可解だ。

【2. ホビットのコミュニティ(フローレス島)】

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Indonesia fossils shed further light on human evolution
 2003年、インドネシア、フローレス島でホモ・フローレシエンシスの骨が発見された。体が小さいため、フローレス島の"ホビット"と名づけられた。

 たちまち、この人骨は初期の人類のまだ知られていない種族のものなのか、病気によって滅びた現代人のものなのか、という論争に火がついた。

 身長わずか100センチそこそこ、脳の大きさも現代人の3分の1しかない。しかし、彼らは肉を食べ、海を越えて何千マイルも旅をしてこの島を住みかとし、手作りの石の道具を使っていた。

 彼らが5万年に存在していたなら、我々現生人類と出会っていたかもしれない。ホモ・サピエンスは、6万5000万年前には、オーストラリアに到達していたと考えられているからだ。

 "ホピット"の起源は、その最後と同様、わからないままだが、彼らが進化の家系図のどこにおさまるのか、そしてなぜ消えてしまったのか、結論は出ていない。

【1. 白骨化遺体の入った謎の箱(サンタ・クルス島、ガラパゴス)】

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The Beauty of Santa Cruz Island (4k)
 ケアリー・Q・スタントンは、1957年にニューヨークシティを後にして、一族の農場のあるカリフォルニア沖のサンタクルス島へ移り住んだ。

 生涯独身を貫き、どこかエキセントリックなところがあったせいか、彼を訪ねて来る者はめったにいなかった。夕食は午後7時半、コーヒーとクッキーは午後8時半、9時にはさっさとベッドに入るという厳格なまでに規則正しい生活を送っていて、たまにやってくる客にもそれを強要した。

 スタントンが死んだのは、1987年12月8日で、島の一族の墓地に埋葬された。遺言で、農場は島全体を監督していた自然保護団体に遺された。

 1990年4月、農場内の小屋の中から金属の箱が見つかった。中からは、白骨化した人間の遺体が出てきた。一緒に、50年代のものらしい義歯、40年代の衣服、第二次大戦以前のダイヤの指輪がおさめられていた。

 骨を分析したところ、戦後すぐに亡くなったらしい年配の女性のものだということがわかった。

 スタントン自身は、この女性の死に関わってはいないようだが、なぜ、女性の遺体が農場内の金属の箱に入れられていたのかはわからない。女性の身元もわかっていない。

References:Top 10 Puzzling Island Mysteries - Listverse/ written by konohazuku / edited by parumo

記事全文はこちら:アイランド・ミステリー。未解決事件、奇妙な現象が報告されている世界10の島 http://karapaia.com/archives/52290986.html