
飲酒が免疫系を弱くする/iStock
長い梅雨が明けて、夏すぎるくらい夏の猛暑日が続いている。いつもならキンキンに冷えたビールをグイッとやるのがたまらない季節だ。
だが、今年は新型コロナという不測の事態が起きている。自粛生活のストレスで、このところお酒の量が増えているというのなら、ちょっと考えてほしい。
お酒の飲み過ぎが健康に悪影響を及ぼすことはご存知だろうが、こと新型コロナウイルスについて言うと、免疫系が弱くなって感染しやすくなるだけでなく、深刻な合併症を発症するリスクまでも高くなるのだそうだ。
このパンデミックの最中、お酒すらも多少の警戒心を持って飲まなければいけない理由を、アメリカのK Healthのエド・パス医師とOrigins of Healthのトム・ムーアクロフト医師が説明している。
お酒を飲むと新型コロナウイルスの感染リスクが高まる理由は以下のとおりだ。
【1. お酒は免疫を弱くする】
アルコールと新型コロナに感染するリスクを取り扱った研究は特にないが、それが免疫系に与える影響ならよく知られている。
免疫系は私たちの体を外部の病原菌やウイルスから守ってくれる大切な防衛メカニズムだ。それなのにアルコール摂取はたとえ少量であろうとも免疫系を弱くする。
体内にアルコールが残っているときに新型コロナウイルスと遭遇したとしよう。そのとき、免疫系がウイルスと戦う力はぐっと低下している。免疫系が即座に対応する力は損なわれ、ウイルスはその攻撃に耐えやすくなる。当然、感染症にもかかりやすくなる。