
映画『ジョーズ』のモデルとして知られるホホジロザメは、「人喰いザメ」として恐れられている。だが、こちらから危害を加えたり、よっぽど空腹でアザラシと間違えられたりしない限りは、何もしてこないとも考えられている。
今回、海洋生物調査団体が、カナダ東部沖で、重さ約1.6トン、体長約5.2メートル、推定50歳の巨大なメスのホホジロザメを発見したことをSNSにシェアした。
同団体によると、今回の調査の中で8頭のホホジロザメを観察したが、その中でもこのホホジロザメが最大の個体だという。『CTV News』などが伝えている。
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3,541LBS GREAT WHITE SHARK "NUKUMI"
【巨大ホホジロザメを発見】
サメやイルカ、アザラシなど海洋生物の観測調査を行っている非政府組織団体『OCEARCH』は、カナダ、ノバスコシア州沖で、巨大なホホジロザメを発見した。
今回の27日間にわたる海洋調査の中では、このメスのホホジロザメはデータ収集された8頭中でも最大サイズで、体重が約1.6トン、体長が約5.2メートルであることがわかった。
OCEARCHは、このサメを「海の女王」と呼び、ノバスコシア州に深く根付く先住民ミクマク族の「伝説の賢者の老女」にちなんで“ヌグミ(NUKUMI)”と名付けた。
魚類学者のジョン・E・ランドール博士によると、記録上最大のホホジロザメは5.9メートルだそうで、ヌグミはそれには及ばなかった。
だが、平均的なホホジロザメの体長は4~4.5メートル、体重は680キロ~1.1トンくらいなので、平均よりは遥かに大きい。
3,541 lb #greatwhiteshark “Nukumi” is an ancient mature female #whiteshark or “Queen of the Ocean” that will share years worth of knowledge with the collaborative #OCEARCH science team. #ExpeditionNovaScotia #FactsOverFear pic.twitter.com/USVdvfqrdm
— OCEARCH (@OCEARCH) October 3, 2020
【推定年齢は50歳、ボート上での観測の様子が動画でシェア】
OCEARCHは、捕獲したヌグミをボートの上で調査。サメの回遊パターンを知るためにタグ付けし、食生活を知るために歯や筋肉、血液内などのバクテリアサンプルを収集し、超音波検査も行った。
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サメの表面には複数の傷が見られ、様々な調査の結果、ヌグミは推定年齢50歳ほどであることが判明した。また、ヌグミが30年前に産んだ子供も赤ちゃんを産んでいるという。
ホホジロザメの寿命はこれまで考えられているより長く、75年ほどともいわれているが、こんなに有名なサメにもかかわらず、その生態は謎に包まれている。
Facebookやインスタグラムでは、ヌグミの調査の様子や調査が終わった後、海に戻される時の動画もシェアされている。
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世界自然保護基金によると、ホホジロザメは魚類の中では最大級の捕食者で、獲物を引き裂き丸飲みすることで知られているが、近年ではその個体数が減り、絶滅が危惧されているという。
今回の調査は、今後のホホジロサメの存在とその生態を研究していくうえで非常に重要である。また、サメのデータ収集によって周囲の捕食性の海洋生物の生態も知り得ることが可能になる。
OCEARCHは、「サメは周囲の海域の魚の個体数のバランスを取り、自然を調和させるために海の生態系には不可欠」と述べており、今後数年間は追跡を続けていくと明かしている。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:重さ1.6トン、体長5.2メートル、推定50歳の巨大なホホジロザメがカナダ沖に出現!発見 http://karapaia.com/archives/52295402.html
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