
ギリシャでヘルメス神の頭部を偶然発見 image by: Greek Ministry of Culture
ギリシャの首都アテネの中心部で下水道工事をしていた作業員は驚くべきものを発見した。なんとそれは、古代ギリシャの神、ヘルメスの彫像の頭部である。
古代ギリシャではいたるところで大理石でできたヘルメス柱像が設置されていたそうで、頭部はその一部だと思われる。
【工事中思いがけず発見された古代ヘルメス像の頭部】
下水道工事が行われていたのは、アテネのダウンタウンにあるアギア・イリニ広場付近。彫像の頭部は、人通りの多いエオルー通りの地下1.3メートルのところから発見されたという。
最初は、ゼウスの頭部かと思われたが、よくよく調べてみると、ヘルメス神を表わした大理石の像の一部であるいうことがわかった。
かなり保存状態が良く、中年期にさしかかったヘルメスを表わしたものと思われる。ヘルメス像は、若い男性の姿で描かれることの多いため、これは非常に珍しいことだという。
像は紀元前4世紀後半からもしくは紀元前3世紀初頭のヘレニズム時代のものと考えられる。文化庁によると、古代ギリシャの彫刻家アルカメネスのスタイルで彫られているという。アルカメネスは、紀元前5世紀ごろに活躍した人物で、古代ギリシャのもっともすぐれた彫刻家のひとりと考えられている。
[画像を見る]
ヘルメス神は、たいてい髭のない若い男性の姿で描かれることが多いため、この発見はかなり珍しい。
そこがアテナイ商店街か。