
インドからアメリカへと向かっていたエア・インディア航空の旅客機内で1匹のコウモリが侵入するという事態が発生したそうだ。
飛行機の離陸から20分後、コウモリがいることを発見。
コウモリは客席内を飛び回っていた。この事態をうけ、飛行機は緊急着陸を余儀なくされ出発地に引き返した。
だが燃料を軽くするため2時間上空を旋回しなければならず、乗客らはコウモリの飛び回る機内で長いこと怯え続けていたようだ。
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An Air India flight to the U.S. was forced to return after a bat was flying in the Business Class
【コウモリにハイジャックされた旅客機】
5月27日、エア・インディア航空のボーイング777-300ER、AI-105便は、インド・デリーのインディラ・ガンディー国際空港から、アメリカ・ニュージャージー州ニューアークに向け、予定どおり午前2時28分に離陸した。
ところがその20分後、コウモリが1匹紛れ込んでいたことが明らかとなる。コウモリは客室内を勢いよく飛び回っており、その様子が乗客によって撮影された。
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【飛行機は出発した空港に引き返すことに】
乗客はパニックになる様子はなかったが、むしろコウモリの方がパニックしていたようだ。機長はデリーの空港に引き返す判断をした。
15時間のフライトのための燃料を満載したボーイング777-300ERを着陸させるのは、思っているより簡単ではない。
着陸重量制限の関係で、飛行機はデリーの空港の上空を長い時間旋回しなければならなかった。燃料を燃やさずに着陸すると、ハードランディングとなり、機体の構造的な損傷を招く恐れがあるからだ。
これは機内で乗客が、2時間近くもコウモリにおびえながら過ごさなければならないことを意味する。
結局飛行機は現地時間の午前4時20分にデリーの空港に安全に着陸した。
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image by: RadarBox.com
【なぜコウモリが潜り込んだのか?】
空港に着陸後、乗客は全員降ろされコウモリの除去作業が行われた。
インドの民間航空局(DGCA)によると、機内で燻煙剤を焚き、死んだコウモリの死体がビジネスクラスの座席 8DEFで回収されたことが明らかとなった。
コウモリがどのようにして飛行機内に紛れ込んだのかは明らかになっていないが、エア・インディア航空の安全部門のスタッフによると、ケータリング用の車両の食品の積み込み中、ドアが開いている間に侵入した可能性が高いそうだ。
このコウモリによる飛行機ハイジャック事件に巻き込まれた乗客は、午前6時37分にデリーを出発した別の777-300ER空機に乗り換え、ニュージャージー州ニューアークに向かい、4時間遅れで目的地に到着したという。
乗り換えた飛行機にコウモリが紛れ込んでいるかどうかは、もちろん入念にチェックされた。
そういえば旅客機の操縦室に猫が紛れ込み緊急着陸を余儀なくされるという珍事が今年3月に発生しているが、飛行機の客室内に動物が紛れ込むケースは稀に発生しているようだ。
References:Bat In Business Class Forces Air India Newark Flight To Return To Delhi - Simple Flying/ written by parumo
記事全文はこちら:コウモリのハイジャック?飛行機にコウモリが侵入し客室内を飛び回り緊急着陸するという事案(インド) https://karapaia.com/archives/52302683.html
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