2027年までに家畜の飼育用ケージの使用を段階的に廃止(ヨーロッパ)

2027年までに家畜の飼育用ケージの使用を段階的に廃止(ヨーロッパ)

 EU離脱したイギリスが、今年5月に全ての動物は意識や感覚を持つ衆生であることを認める条項を動物福祉法に加えることを発表したのは記憶に新しいが、世界で最も高い動物福祉基準を持つEU諸国でも、再び動物保護に向けて新たなる1歩を踏み出したようだ。

 このほど、欧州委員会はEU域内でニワトリ、豚、牛、ウサギやウズラ、アヒル、ガチョウなどの家畜動物のケージ飼育を、2027年までに段階的に廃止する取り組みを実施していくことを発表した。

【EU域内で2027年までに家畜のケージ(檻)飼育を廃止】
 6月30日、欧州委員会はEU域内でこれまで物議を醸していた事案について、140万人以上の請願書が集められたことが理由の1つとして、EU域内でケージに入れた家畜動物の飼育を段階的に廃止する新しい法律に取り組むことを発表した。  これが実際に法律として導入されることになると、ニワトリやウズラ、ウサギや豚、牛、アヒル、ガチョウなどがケージ飼育から解放されるという。

 EU保健委員のステラ・キリヤキデスさんは、このように話している。
全ての動物は意識も感覚もあります。私たちは家畜農場での状態がこれを反映することを確実にする道徳的・社会的責任を負っています。
 この新たな法は2023年までに提案され、2027年までに段階的に導入される予定だ。
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【飼育時は畜産動物が動きやすいようにする配慮】
 産卵鶏、雌豚、子牛は既にケージ飼育規制の対象になっている。ニワトリに関しても、ワイヤーでできたケージを連ねて幾段にも重ね、その中に鶏を収容する「バタリーケージ」での飼育が2012年より禁止されているが、複数の農場でバタリーケージを使用しているのことが発覚したという。

 欧州委員会は、一部の動物がどのように収容されているかについて「重大な懸念」があり、それらは狭いケージの中で押し込められ、まっすぐ立ったり伸びたり向きを変えたりすることさえできないと述べている。[画像を見る]  EUは世界で最も高い複数の動物福祉基準を持っているが、End the Cage Ageの報告によると、現在EU諸国では94%のウサギ、85%の雌豚、49%の鶏がケージ飼育されているという。

 個体数の6%弱がケージ飼育されているというドイツでは、同国のアルベルト・シュヴァイツアー財団が、2025年までには一方的にケージに入れられた鶏の飼育をドイツ国内で禁じることを発表。チェコ共和国もこの法案に同意した。

 ちなみに、オーストリアとルクセンブルクは、既に鶏をケージで飼育することは完全禁止にしている。
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【フォアグラの為の強制給餌も規制対象に】
 更にEUでは、イギリス同様フランスのフォアグラを作るためのアヒルやガチョウの強制給餌を禁ずる法律も求めており、各EU諸国は既に法改正への支持を示している。

 こうした法改正への変化は、種ごとに決定されていく予定であると共に、各動物の特定のニーズに合わせてケージ飼育の代替案を奨励していくことになるそうだ。

 これもまたイギリス同様、家畜を飼育している農家は政府の補助金を通じて支援され、設備をアップグレードして最新の飼育法のトレーニングを受けることが可能になる。

 2023年までにEUの27の加盟国全てと欧州議会は、この法案が可決されるための法律に同意する必要があるとされており、そうなれば各国が動物福祉法において新たな規制を敷くことができるということだ。

written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:2027年までに家畜の飼育用ケージの使用を段階的に廃止(ヨーロッパ) https://karapaia.com/archives/52304143.html
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