日本の巨大外骨格ロボット「スケルトニクス」のSF的ルックスが海外で注目を集める
 日本企業による世界初の人体機能拡張ギア「スケルトニクス」。その一般販売開始のニュースがネットを巡ってはや数年、その近未来的ルックスとメカメカしさが、今再び海外で注目を集めている。


 スケルトニクスはいわゆる電力メインのパワードスーツと違い、人間の動作にリンクするメカニズムを採用している。

 人間の身体機能の拡張へのこだわりから、能力を限界以上に引き出す技術の模索で爆誕した全高約3メートルの巨大外骨格デバイスだ。

 特に海外のメカマニアたちから熱い視線が注がれているのは、第五世代の「スケルトニクス・アライブ」である。

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SKELETONICS Amazing demo of a robot expands human body非電力で人を拡張。巨大外骨格スケルトニクス 非電力システムで動くスケルトニクスシリーズのビジョンは、人間の可動域と機能の2つを拡張する新時代テクノロジーの創造で人類の進化をサポートするというもの。

 見るからに巨大な外骨格構造が人体を全長2.8mまで拡張。強烈なインパクトをもつメカメカしいデザインもこのシリーズの特徴だ。第五世代スケルトニクス・アライブが海外でも話題に とりわけ海外で話題にのぼっていたのは、スケルトニクス社が公開中の新機体、第五世代のスケルトニクス・アライブ(Skeletonics Arrive SK-005)だ。

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 ゆるぎないビジョンに沿ってユニークな機能と新技術を提供する外骨格が、さらなる改良で着用がスムーズになり搭乗可時間も大幅に増えたという。

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 数々の受賞歴がある開発チームによると、第五世代のアライブは2010年の創業以来初となる上半身と下半身の接続に成功。

 セパレートタイプを脱することで装着者の負担を減らしただけでなく、着用時間も半分に短縮できた。本機の着用時間は約1分で搭乗時間はおよそ70分。


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 この一つ前の初の量産化対応販売機「スケルトニクス・プラクティス」の着用時間約2分、搭乗時間およそ30分に比べるとかなり向上している。

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Skeletonics Arriveメカトロニクステクノロジーで繊細な指の動きまで再現 スケルトニクスは、装着者にスムーズで調和のとれた動きを提供し、電気システムとは異なる同期メカニズムにより繊細な指の動きまで再現する。

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 この技術はリモートでも同期でき、人間に比べ大型または小型のロボットも動かせるという。

 指を正確に動せる秘密は、メカニックとエレクトロニクスの融合(メカトロニクステクノロジー)にある。

 2つの技術を合わせることで、より正確な動作の表現とより複雑な機能の実行が可能になったのだ。

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軽量なFRPを使用しデザインと性能維持を兼ねる工夫も ロボットの外観はいろいろな意味で重要だ。人を魅了するデザインも大切だが、性能の維持には可能な限りの軽量化が必要になる。

 その両方を叶えるため、外装の多くに繊維強化プラスチックFRPを採用。基本的なパフォーマンスへの影響を最小限にとどめるカスタムデザインを可能にしている。

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 また同社はロボット同士のバトルをイメージした「スケルトニクス・ファイター」も開発。プレイヤー気分でゴツめなマシンをまといパンチを繰り出す体験もできる。

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RFIGHT-Attraction

 エンターテイメント分野に特化したギアゆえ、実用よりも魅せるにとどまる感じだが、世代によっては「ガンダム」のモビルスーツや「エイリアン2」のパワーローダーを彷彿させるとの声もあり、なつかしい思いに駆られる人も多いもよう。


 乗り込むだけで手足の動きがグン!と広がる迫力のデバイスはイベントでも大人気だ。

 国内外のメカ好きたちをわくわくさせるスケルトニクスのバージョンアップ情報は今後も要チェックだな。

References:designboom / wikipedia / youtubeなど /written by D/ edited by parumo

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