
音楽が脳に良いことは以前の研究で知られている。だが、音楽を聴きながらコーヒーを一杯飲むことで更に認知能力がアップするという。
これは、画期的な脳モニタリング技術により明らかになったもので、とりわけAIが生成した音楽には脳を上手に刺激してさらに効果的だとする研究結果が、『Scientific Reports』(2023年8月8日付)で報告された。
画期的な脳モニタリング技術で、認知機能を向上させるものを探る 日常生活の中には、脳の認知機能を向上させるいわれているアイテムがいくつかある。聴覚や嗅覚を刺激する、音楽・コーヒー・香水などだ。
そこで、米ニューヨーク大学タンドン工学部の研究者らは、画期的な脳活動分析アルゴリズム「MINDWATCH」を使用して、音楽・コーヒー・香水のどれが一番認知機能を向上させるのかを確かめてみることにした。
「MINDWATCH」は同大学の研究者が6年がかりで開発した、腕時計のようなウェアラブルデバイスで、「電気皮膚活動」から脳活動を探ることができる。
電気皮膚活動とは、私たちの体の表面に発生している微弱な電気信号のことだ。心の状態によって、皮膚の電気の流れやすさは変化する。汗をコントロールしている交感神経が心の影響を受けるためだ。
MINDWATCHはこうした電気皮膚活動を分析し、リアルタイムで脳の働きを推測することができるのだという。
『Scientific Reports』(2023年8月8日付)に掲載された今回の研究では、実験参加者に、音楽・コーヒー・香水を使用したうえで「Nバック課題」というテストを受けてもらった。
「Nバック課題」とは、画像や音を1つずつ表示して(鳴らして)、今目の前に表示されているものが、前に表示されたものと同じかどうか当ててもらうというものだ。
過去に表示されたものを記憶しなければ正解できないため、短期的な記憶力(ワーキングメモリ)を試すことができる。
さらにMINDWATCHの腕につけてもらい、認知パフォーマンスの向上レベルを測定した。
[画像を見る]
photo by Unsplash
音楽とコーヒーが脳に効くことが判明、AI生成音楽だと効果アップ その結果、音楽を聴くことが一番脳のパフォーマンスをアップさせることが分かったという。
今回実験に使用された音楽は、被験者になじみのある「エネルギッシュな音楽」「リラックスできる音楽」と被験者の好みを反映して「AIが生成した音楽」の3種類だったが、一番効果が高かったのは、AI生成音楽だったそうだ。
AI生成音楽は、回答するまでの反応時間や正答率といったパフォーマンスを一番高めたが、その理由は今のところわからないという。
次に効果が高かったのはコーヒーだった。
香水もわずかに機能が向上したが、音楽やコーヒーほどではなかったという。
[画像を見る]
photo by Unsplash
ということで、音楽を聴きながらコーヒーを飲むことで、脳の活動を刺激し、認知能力を向上させることができるかもしれない。
コーヒーと音楽が好きな人ならとても簡単なことなので、試してみるのも悪くないかもしれない。
ちなみにニューヨーク大学が開発したMINDWATCHは更に開発が続けられており、最終的な目標は、どんな人でも自分の脳の認知的覚醒をリアルタイムでモニターし、急性ストレスや認知機能が低下する瞬間を検出できるようにすることだという。
認知機能の低下の瞬間がわかれば、簡単で安全な介入を促すことができる。例えば音楽を聴いたりコーヒーを飲むことで、脳のパフォーマンスを改善できる可能性があるのだ。
References:Regulation of brain cognitive states through auditory, gustatory, and olfactory stimulation with wearable monitoring | Scientific Reports / Music and Coffee May Boost Brain Power - Neuroscience News / written by hiroching / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。
これは、画期的な脳モニタリング技術により明らかになったもので、とりわけAIが生成した音楽には脳を上手に刺激してさらに効果的だとする研究結果が、『Scientific Reports』(2023年8月8日付)で報告された。
画期的な脳モニタリング技術で、認知機能を向上させるものを探る 日常生活の中には、脳の認知機能を向上させるいわれているアイテムがいくつかある。聴覚や嗅覚を刺激する、音楽・コーヒー・香水などだ。
そこで、米ニューヨーク大学タンドン工学部の研究者らは、画期的な脳活動分析アルゴリズム「MINDWATCH」を使用して、音楽・コーヒー・香水のどれが一番認知機能を向上させるのかを確かめてみることにした。
「MINDWATCH」は同大学の研究者が6年がかりで開発した、腕時計のようなウェアラブルデバイスで、「電気皮膚活動」から脳活動を探ることができる。
電気皮膚活動とは、私たちの体の表面に発生している微弱な電気信号のことだ。心の状態によって、皮膚の電気の流れやすさは変化する。汗をコントロールしている交感神経が心の影響を受けるためだ。
MINDWATCHはこうした電気皮膚活動を分析し、リアルタイムで脳の働きを推測することができるのだという。
『Scientific Reports』(2023年8月8日付)に掲載された今回の研究では、実験参加者に、音楽・コーヒー・香水を使用したうえで「Nバック課題」というテストを受けてもらった。
「Nバック課題」とは、画像や音を1つずつ表示して(鳴らして)、今目の前に表示されているものが、前に表示されたものと同じかどうか当ててもらうというものだ。
過去に表示されたものを記憶しなければ正解できないため、短期的な記憶力(ワーキングメモリ)を試すことができる。
さらにMINDWATCHの腕につけてもらい、認知パフォーマンスの向上レベルを測定した。
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音楽とコーヒーが脳に効くことが判明、AI生成音楽だと効果アップ その結果、音楽を聴くことが一番脳のパフォーマンスをアップさせることが分かったという。
今回実験に使用された音楽は、被験者になじみのある「エネルギッシュな音楽」「リラックスできる音楽」と被験者の好みを反映して「AIが生成した音楽」の3種類だったが、一番効果が高かったのは、AI生成音楽だったそうだ。
AI生成音楽は、回答するまでの反応時間や正答率といったパフォーマンスを一番高めたが、その理由は今のところわからないという。
次に効果が高かったのはコーヒーだった。
香水もわずかに機能が向上したが、音楽やコーヒーほどではなかったという。
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ということで、音楽を聴きながらコーヒーを飲むことで、脳の活動を刺激し、認知能力を向上させることができるかもしれない。
コーヒーと音楽が好きな人ならとても簡単なことなので、試してみるのも悪くないかもしれない。
ちなみにニューヨーク大学が開発したMINDWATCHは更に開発が続けられており、最終的な目標は、どんな人でも自分の脳の認知的覚醒をリアルタイムでモニターし、急性ストレスや認知機能が低下する瞬間を検出できるようにすることだという。
認知機能の低下の瞬間がわかれば、簡単で安全な介入を促すことができる。例えば音楽を聴いたりコーヒーを飲むことで、脳のパフォーマンスを改善できる可能性があるのだ。
References:Regulation of brain cognitive states through auditory, gustatory, and olfactory stimulation with wearable monitoring | Scientific Reports / Music and Coffee May Boost Brain Power - Neuroscience News / written by hiroching / edited by / parumo
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