
アメリカ、ミシガン州カルフーン郡で合法的に行われた狩猟によって仕留められたコヨーテのDNA鑑定をしたところ、この地域では100年以上姿を見せていないハイイロオオカミだったことが判明した。
ミシガン州のミトンのような形をした半島の下部、ロウアー半島の南半分にあるカルフーン郡では、1世紀以上ハイイロオオカミ(Canis lupus) の姿は目撃されていない。
コヨーテ狩りが解禁になり、ハンターもまさかオオカミがいるとは思わなかったようで、巨大なコヨーテだと思って狩ったという。
1世紀以上姿を現さなかったオオカミがなぜ? ロウワー半島の南部にあたるカルフーン郡では、1世紀以上姿を現さなかったハイイロオオカミ(タイリクオオカミ)だが、なぜこの地域にいたのだろう?
どうやら生息地から長距離移動した可能性が高いという。
カルフーン郡から400km離れた上部のアッパー半島には630頭の生息が確認されているが、200km離れたロウアー半島北部ではごくまれに痕跡を発見されたことがある。
ロウアー半島北部でハイイロオオカミが目撃されたのは2014年のことだ。
先住民オタワ族(本拠地はカルフーン郡の北350km地点)のリトル・トラバース・ベイの生物学者がワシの調査をしていたときに、トレイルカメラに写り込んでいたという。
しかし、南部のカルフーン郡でハイイロオオカミが目撃されることなどなかった。どのようにして彼らがここまでたどり着いたのか、目下調査中だ。
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photo by iStock大きなコヨーテだと思われ狩猟で殺される 今回、南部にいたこのハイイロオオカミは、ハンターに大きなコヨーテと間違えられて殺された。
この個体は体重が38kgあり、ウェスタンコヨーテのおよそ4倍、イースタンコヨーテの平均体重の2倍になる。
イースタンコヨーテは、オオカミとコヨーテのハイブリッド種で、コイウルフともいい、20世紀始めにオオカミが絶滅したとされた後、北米に定着した。オオカミの生存戦略だったのかもしれない。
今回仕留められたハイイロオオカミがロウアー半島南部に密かに生息していた集団に属していたとは考えにくく、この地域全体にオオカミが生息しているということではなさそうだ。
これは珍しいケースで、この個体がどこからやって来たのか、詳しく知るためにDNRは調査を進めているという。
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北米のオオカミの歴史 かつてハイイロオオカミは、ミシガン州全体に生息していた。だがヨーロッパ人の入植により迫害され、1838年には報奨金までもうけられて、ロウアー半島から急速に駆逐された。
20世紀始めの徹底的なオオカミ狩りによって、アッパー半島に残っていたオオカミまで脅かされたが、1960年に報奨金が廃止されると、オオカミの個体数は回復した。
1973年以降、ハイイロオオカミは連邦絶滅危惧種法の保護下におかれている。
References:Giant coyote killed in southern Michigan turns out to be a gray wolf — despite the species vanishing from region 100 years ago
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ミシガン州のミトンのような形をした半島の下部、ロウアー半島の南半分にあるカルフーン郡では、1世紀以上ハイイロオオカミ(Canis lupus) の姿は目撃されていない。
コヨーテ狩りが解禁になり、ハンターもまさかオオカミがいるとは思わなかったようで、巨大なコヨーテだと思って狩ったという。
1世紀以上姿を現さなかったオオカミがなぜ? ロウワー半島の南部にあたるカルフーン郡では、1世紀以上姿を現さなかったハイイロオオカミ(タイリクオオカミ)だが、なぜこの地域にいたのだろう?
どうやら生息地から長距離移動した可能性が高いという。
カルフーン郡から400km離れた上部のアッパー半島には630頭の生息が確認されているが、200km離れたロウアー半島北部ではごくまれに痕跡を発見されたことがある。
稀なことではありますが、ミシガン州のロウワー半島北部では、ここ数十年の間に見られた痕跡を含め、オオカミが長距離を移動したらしい例は確かにありますミシガン州天然資源局(DNR)の生物学者、ブライアン・ロエル氏は言う。
ロウアー半島北部でハイイロオオカミが目撃されたのは2014年のことだ。
先住民オタワ族(本拠地はカルフーン郡の北350km地点)のリトル・トラバース・ベイの生物学者がワシの調査をしていたときに、トレイルカメラに写り込んでいたという。
しかし、南部のカルフーン郡でハイイロオオカミが目撃されることなどなかった。どのようにして彼らがここまでたどり着いたのか、目下調査中だ。
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photo by iStock大きなコヨーテだと思われ狩猟で殺される 今回、南部にいたこのハイイロオオカミは、ハンターに大きなコヨーテと間違えられて殺された。
この個体は体重が38kgあり、ウェスタンコヨーテのおよそ4倍、イースタンコヨーテの平均体重の2倍になる。
イースタンコヨーテは、オオカミとコヨーテのハイブリッド種で、コイウルフともいい、20世紀始めにオオカミが絶滅したとされた後、北米に定着した。オオカミの生存戦略だったのかもしれない。
今回仕留められたハイイロオオカミがロウアー半島南部に密かに生息していた集団に属していたとは考えにくく、この地域全体にオオカミが生息しているということではなさそうだ。
これは珍しいケースで、この個体がどこからやって来たのか、詳しく知るためにDNRは調査を進めているという。
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北米のオオカミの歴史 かつてハイイロオオカミは、ミシガン州全体に生息していた。だがヨーロッパ人の入植により迫害され、1838年には報奨金までもうけられて、ロウアー半島から急速に駆逐された。
20世紀始めの徹底的なオオカミ狩りによって、アッパー半島に残っていたオオカミまで脅かされたが、1960年に報奨金が廃止されると、オオカミの個体数は回復した。
1973年以降、ハイイロオオカミは連邦絶滅危惧種法の保護下におかれている。
References:Giant coyote killed in southern Michigan turns out to be a gray wolf — despite the species vanishing from region 100 years ago
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